一見無機質な数たちに「性格」があることに気づく

億や兆よりはるかに大きな数の単位である

恒河沙、阿僧祇、那由他、不可思議、そして無量大数。

四天王とラスボス風の名前が並ぶ中で「不可思議さんだけなんか可愛い……」と思ったことはありませんか?

この童話の第3話は、その不可思議さんをめぐる物語。

コンピュータの発達により256という数が大活躍。政府はその256から税金を取り立てようと、8乗数(256は2の8乗)に課税する法案を立てます。その結果、とんでもない額の税金を払うことになってしまう不可思議さん。不可思議さんは10の64乗であり1億の8乗です。

その不可思議さんを救うために立ち上がったのは、彼女があどけない10だった頃の恋人である50さん。
途中にはラマヌジャンが「あれは面白い数ですよ」と言った1729(タクシー数)なども登場します。

……と書いても伝わらないと思うんですが、ともかく読んでみてください。

意味が分かってくると、どんどん面白くなってきます。