02_02:バックログ作成

02_02_00:バックログ作成

 バックログとは『やることのリスト』です。


 転じて『物語上で発生させるイベントのリスト』ということになります。

 このリストの作成は次の4つに分割することができます。


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大雑把

 ↑ 1.全体バックログの作成

 | 2.チャプターバックログの作成

 | 3.シーンバックログの作成

 ↓ 4.タスクの作成

詳細化

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 上記のように、情報粒度は全体のほうが曖昧で、タスクレベルでは詳細です。

 また目標レベルの遠さの違いでもあります。


 全体では物語が果たすべきタスク、例えば『魔王の討伐』を扱います。

 タスクでは直近で果たすべきタスク、例えば『朝起きて顔を洗う』レベルで扱います。


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【1.全体バックログの作成】

 扱うレベル : 超目標、物語そのものが満たすべき目標。

 詳細の粒度 : ストーリーそのもの。

 作成する時 : 最初期。

 必要な資料 :

   ・企画メモ

   ・初期イメージメモ

   ・全体構成管理書(≒グローバルプロット)

   ・マスタースケジュール

   ・メインキャラクター設定書

   ・イベントメモ

   ・シークレットメモ

   ・全体タイムライン

   ・世界観設定資料

   ・単語帳

   ・アイテム設定書

   ・課題管理表


 物語がどこから始まり、どこに向かうのか。世界そのものの定義を行います。

 またその世界上でどこで何を行うか、簡単な年表タイムラインを作りましょう。

 勿論『年号』を決めろというわけではなく、どの順序で何が起こるのかを理解するためのものです。



【2.チャプターバックログの作成】

 扱うレベル : 中目標。その話題が満たすべき目標。

 詳細の粒度 : ブック。つまり起承転結の1くくり。

 作成する時 : ブック執筆前。

 必要な資料 :

   ・開発スケジュール

   ・ブックイメージメモ

   ・地域観設定資料

   ・ブックキャラクター設定書

   ・イベントメモ

   ・シークレットメモ

   ・構成管理書(≒プロット)

   ・タイムライン


 長編というものは1冊の本を複数作成するようなものです。

 勿論目標とするものが1冊分=10万文字であっても十分利用可能です。


 あなたが普段『プロット』と呼ぶものはこれに当たります。



【3.シーンバックログの作成】

 扱うレベル : 目先の目標。いまキャラクターが直面している状況

 詳細の粒度 : シーン。つまり投稿単位。

 作成する時 : スプリント計画の立案時

 必要な資料 :

   ・登場キャラクター一覧

   ・登場施設一覧

   ・構成管理票(≒マイクロプロット)

   ・開始/終了条件票


 実際に執筆に取り掛かれる単位のチケットです。

 既に『いつ』『大まかにどこで』は確定しているので、


 『どこで』  ⇔ 登場施設一覧

 『誰が』   ⇔ 登場キャラクター一覧

 『何を』   ⇔ 構成管理票

 『どうした』 ⇔ 開始/終了条件票


 という項目が確定すれば良いわけです。



【4.タスクの作成】

 扱うレベル : 著者の作業。

 詳細の粒度 : 明確な著者の作業タスク。

 作成する時 : シーンバックログをピックアップしたとき。

 必要な資料 :

   ・進捗管理票(WBS,Kanban等)

   ・お好きな執筆環境


 此処から先はもう個々人の自由としか言いようがありませんが、一つだけルールがあります。

 シーンバックログを満たすために全力をつくすことです。


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 以上を元に、詳細なパターンについて記載していきます。

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