平和の象徴とされる鳩《ハト》ですが、実は・・・苛烈です。

 ハト、それは平和の象徴として捉えられています。

 確かに、公園などで見掛けるハトは平和そのものを象徴するかのようにふるまって見えますね。


 ですが、実は鳥類の中では最も過虐な一面を持っているそうです。


 鷹や鷲などの猛禽類は、基本、生存競争が強い。

 先に生まれた者が、その優位性を持って生存競争を勝ち残り易い。要は、先に生まれた分、餌の取り合いなどで先取りしやすく、先に生まれただけ後から生まれた兄弟であろうと蹴り落としてでも【生き残ろう】とする。

 兄弟仲良くとは、餌が十分に確保され、余剰がある場合にしか成り立たない。


 ペンギンやアホウドリなど、海辺の鳥は縄張り意識がかなり強い。

 他所者が近付こうものなら、何者であろうと、幼子であろうと、苛烈な仕打ちを敢行する。それによって、命を落とす事も間々あるそうな。

 【なあなあ】で馴れあったり、受け入れたりはしないそうです。


 では、ハトは平和の象徴と云われるが、その苛烈さにおいては他の追随を許さないらしい。

 猛禽類やペンギンなど鳥類は縄張り意識はそれなりに強い。縄張りに入ったとしてもその縄張りから出た者に関しては、その後をそれ以上は追わず。


 だが、ハトの場合。

 お互いが縄張り争いなどでり合うのなら、徹底的に。

 どちらかが死ぬまで、相手が逃げ出したとしても、息の根を止めるまで追い続けるのだそうな。

 禍根を残さぬように、徹底した容赦のない攻撃を加えるのだそうな。

 要は、復讐すら許さぬような徹底ぶりだそうな。


 死んだハトが特に食べられた様子もなく倒れていた場合、それは縄張り争いか、番いを廻る争いに負けた者で、なおかつ追撃から逃げ切れなかったものと思われる。


 なので、ハトはり合う場合は徹底的になる為、滅多な事では本気マジで争い合う様な事は、【ほぼ皆無】なのだそうな。



 それを考えると、平和とは相手を徹底的に打ちのめして滅ぼして、後顧の憂いが全く無くなってから、やっと訪れるものとなってしまう様な・・・。

 何とも、説得力がある様な、無い様な。どちらともとれる所が、らしいといえばらしいかな?


 なので、ハトはのほほんと平和を謳歌している様に見えるのは、実は敵が存在しないからこそ。敵と見做した相手には、苛烈に振る舞うさがを秘めた存在らしい。


 他人も割と、敵と見做した相手に対しては、過虐性を見せたりはしていませんか?

 そういう他人ほど、普段はハトの様に平和そうにのほほんとして見えていたり。

 敵対しなければ、そのままのほほんと。敵として相対したならば、その苛烈性は・・・目を覆わんばかりに過剰に為されるそうです。



 ハトはおとなしいばかりではなく、ネズミの様にいざその時となったならば、己が平和の為になら、幾らでも、何処までも、非情にも成れる存在なのだそうな。


 そういった意味でなら、平和の象徴ともいえるかな。



 なので、大人しいと思われていたとしても、何時までも為すがまま、何処までもされるがまま、そのままず~っと、という事は有り得ない。


 明確な敵に成り得るか、(味方ではない)敵以外で居られるのかは、それぞれ次第。


 平和で在りたいのなら、極力、敵は作らない方がいいかなと。相容れないなら、距離を置くことも大事かな。

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