第22話 イデオロギー無きこの国で

人生ってのは絶望の連続だ

そうでしょ

誰だってそうだろうさ

私だってそうなんだから

酒を飲んで社会を嘆き政治を語るが選挙には行かない口だけの者

同じく口は雄弁だがその意見を野に晒すのを恐れる臆病者

変革の意思はあるというが実行に移そうとすればその身を影に埋める者

調べもせずにやり方がわからないと逃げに徹する者

形にすることを恐れ安定に身を引き責任から遠ざかる者

本当に口で愛を語ってはいるが結局中身は己が保身

こんなことでいいのかね

まったく結婚詐欺師に騙されているようだよ

この国は愛を語る偽善者によってこんなにも疲弊してしまった

ここまで振り回された先進国があるだろうか

よくもまぁまだ先進国の位置にあると私は関心する

それだけ先人や本物が絶え間ない努力を重ねているということだろう

本当に頭が下がる

そんな努力をしてる人間とは裏腹に愛を語るが責任を取らない有象無象は

本当にどんな脳みそしてんだとつくづく思うこの頃である

リスクを負わずして何か変化できるのか

そんなことはできるはずがない

歴史がそう証明してるではないか

なのに学ばない

本当に「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉はいまだに引用できるほど的を得ている言葉だ

「変革」「革命」「進化」

これらはリスクなしに容易に行えるものではない

なのにできるという夢を見て諦める阿呆がいる

何故学べないのか

これらの人間が祖先が積み上げたDNAという叡智をドブに捨てていると言っても過言ではない

私はつくづく絶望している

こんなに嘆くことは滅多にない

この国の政治やメディアを見ていて世界のイデオロギーやメディアの常識との差を感じることは当然だし

社会の雰囲気を見ていてもこんなに受動的で意思の弱い人種は悲しくなる

政治にすればこの国の「保守」とは何なんだと思わないだろうか

「保守」とは読んで字のごとく「保ち」「守る」ことだ

この保守主義を伝統主義と同じだと言う輩もいれば現政権を保守だという者もある

「保守とは何か?」

この議題に多くの学者が取り組んでいる

私は保守とは国体を保ち守ることを絶対とするイデオロギーだと考えるのだ

これはあくまで私の考えだ

保守とは歴史や伝統を重視し急進的な改革を認めないといった風に人は解釈するのだろうか

この段階で伝統主義の伝統を絶対視するといった考えとは違うとわかることだろう

保守は急進的な改革は拒むが漸進的な改革は拒まないのである

また「小さな政府」を思考する傾向にあるのが保守主義だ

ではこの国の保守政党はどうだろうか

国体たる皇族の意見を十分に尊重しているだろうか

私はこないだの秋篠宮殿下の大嘗祭に対する意見表明についての政府の対応は皇族を軽視した行動と見て取れた

「小さな政府」を思考しているという点ではどうか

これは全く持って逆の方向に進んでいる

例として消費税の増税がこれに当たる

減税するどころか増税するというこの政策

また日本という皇族と大和民族の繋がりによって歩んできたこの国を保ち守るという

保守の考えにおいてあり得ない政策も実施されていることがある

このように言うと人はタカ派だ過激派だといい

戦前に戻るというが昭和期の日本は果たして保守だったかと言われるとこれも違うと私は考えるのだ

2.26事件の際に当時の昭和天皇が御親兵を率いて鎮圧に向かったという歴史や

国体明徴運動に見る政治の変化についてこれは急進的ではないかと私は考えるのだ

日本の保守とは単に「皇族万歳」「大日本帝国万歳」というような単純なものではないのである

この国は保守というだけですぐに昭和初期の軍部独裁と言われる時期を連想し嫌悪する傾向があるが

これは全く持って適切ではないと考える

このような偏見もあるせいか日本において保守の政党と呼べるものはない

では自民党は何故保守と呼ばれるのか

それはかつては保守だったのかもしれないが今はそうでもない

今彼ら自民党が保守と呼ばれる理由は他の政党よりも保守寄りの思考だからというのと憲法改正を訴えているからである

憲法改正を訴える政党は果たして本当に保守と呼べるのか極右と呼ばれるべきだろうか

では昨年憲法改正を達成した中国共産党は右派だろうか

もはやこれは検討するにも値しないだろう

共産党は有無を言わさず極左だ

憲法改正をするのは必ずしも保守政党ではないのだ

どの政党だって憲法改正を訴えることで右だどうだと言われるのはおかしいのである

私は共産党が憲法改正に反対ということに疑問を抱ているほどだ

戦後まもないころの共産党は党の憲法改正案において軍の存在を肯定し

憲法9条なんてもってのほかだと言ってたのに今ではまったく持って逆のことを言っている

革命政党が暴力の存在を否定するなんてどういうことだろうか

ソ連のボリシェヴィキたちはそんなことはなかっただろう

人民解放軍もまたそんなことはなかった

ではなぜ日本共産党はコミンテルンの同胞だった彼らに同調しなかったのか

ここは日本人らしいところだなと感じたところである

マルクス主義・レーニン主義・毛沢東主義は違った解釈、違った路線で行く

どうやって悲願を達成するのかビジョンは全く見えないが

多分彼らには思い描くビジョンがあるのだろう

そうでもないとこの独自路線を行けるとは思い難い

それともよっぽど何かが欠けているのか

私にはまったくわからないものである

さて話を戻すがでは自民党が保守でないなら自民党はなんなのか

それは当然リベラルだろう

労働者の労働を改善する法案を作り

社会福祉を充実させ

社会にどんどん介入する

この「大きな政府」的な施策を見てこれをリベラルだと言わないほうが難しい

だがまったくのリベラルとも言い難いところもある

そのため自民党は「改憲」という言葉で保守支持を集め

社会福祉(最近では教育無償化)について語りリベラル支持も集める

ポピュリスト政党と私は考える

では他はどうか

希望の党はポピュリストになり損ねた残念さんたちの政党だろう

維新の会は橋下徹氏が作り上げたポピュリズム政党である

旧民主党は元自民党の連中を中心にできた反自民政党である

そのため国民民主党も保守系を名乗り

立憲民主党も保守系を名乗るのである

だが彼らに特別何かあるわけではない

社民党は目も当てられない

簡単に言うと日本の政党はみんな風での判断

ブームやポピュリズムによって動くのである

何故こうなるかといえばまさに日本国民の政治や社会に対する関心のなさである

まさにこれ

これ以上の理由があるだろうか

受動的であるゆえに今の選択肢を増やすわけでもなく

また現状で満足していないのに変化を恐れ不満に身を浸す

日本国民には自由がある

これは「変化しない自由」と「変化する自由」があるということだ

気づいてもいいのではないか

腐敗をあぐらをかく政治家に国民の関心のないことをいいことに甘い蜜を得ている者に

これを変化しようと国民が動く時、これを止めようとするものがこの国の敵だろう

国民には自由がある

その自由を最大限享受するための言論は否定される者ではなく肯定されるべきものだ

おかしいことはおかしいといい教えてやればいいではないか

それでわからないのであれば法が許すやり方で彼らと戦えばいいではないか

わからないなら考えればいいではないか

そして行動すればいいではないか

人間は動物の中で最も進化した稀な生物だ

それが文明に甘えその脳を使うことを怠れば間違いなくこれは衰えていく

常に考え行動せよ

これを持って現状を打破し新しい時代を創るのだ

平成の終わりが近づく中でただ時を浪費するのはおかしな話だ

これだけ文明が発展しているのだから己が思考を野に晒すことを恐れるいわれはない

己が意見を野に晒し議論せずして己が思考の発展はない

恥をかくことなんて何ら気にすることではない

何も恐れることはない

何故顔を隠してネットで議論をしているのに恐れる

批判されるのを恐れる者が己が才能を世間に発せるだろうか

ぐちぐちと陰口を言う時代は終わってもいい

社会に対して不満があるなら大いに意見を言えばいい

SNSでもいいし掲示板でもいい

実際に「春闘」などに合わせて行動に移してもいい

自分に才能があると口にして何もしないやからなどどうということはない

それは単なるチキンだ

人に評価されているのにこれに甘えこれ以上成長しないやからこれもまたどうと言うことはない

そいつはそのまま評価されたという一時の高揚感と共に徐々に退化する自分と向き合えなくなるだけだ

調子に乗っていいじゃない

何かやっていいじゃない

誰も止めないよ

大いにやれよ

何でもいい

一つ思い付きでいいから行動すればそこから何か変わるだろうさ

始めの一歩を早く踏み出したやつからチャンスは順々にやってくる

社会はそんなもんさ

特に資本主義の社会はね

受動的なやつには冷たくて

能動的なやつほど当たり外れはあれど楽しい社会さ


荒っぽい口調に見えたならそれは酒のせいだ

誤字脱字が目立ったならそれも酒のせいだ

私の尊敬する立川談志が言うには

「酒は人をダメだとわからせるためにある」という

私はダメな人間だとつくづく思うねw

すっきりしたからもう寝よう

夜が更けてるうちにもう寝よう

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