コトノハ達の主張

澤田慎梧

1.酒池肉林(しゅちにくりん)

酒池肉林「僕はいやらしい言葉なんかじゃない!」



【解説】

 「酒池肉林」は元々、「史記」の「殷本紀」にある『酒を以て池となし、肉を懸けて林となす』という描写から生まれた、『ぜいを極めた酒宴』を表す言葉です。

 「酒池」は「池のように湛えられた酒」で、「肉林」は「林のように掛け並べられた肉」という意味。


 ところが多くの場合、「酒池肉林」というと「男女が乱れるみだらな宴」のように受け取られてしまいます。

 「史記」の該当部分の続きに「紂王が男女を裸にして遊ばせた」というような記述がありますので、そちらとセットで捉えられたのかもしれませんね。


 この「みだらな宴」の意味があまりにも定着しすぎてしまったからか、一部辞書にもそのような記載が見受けられます。

 「酒池肉林」君にとってはひどい風評被害ですね(苦笑)。


 どちらにしろあまり良い意味の言葉ではありませんので、日常生活で使うことはおすすめしません。

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