第9話 新人類の京

生物というのは三大欲求を持っていると言われる

食欲

睡眠欲

性欲

これは生物にとって最低限必要な欲求

食べなきゃ生きられない

寝なきゃ生きられない

性交しなきゃ種が絶える

人間はこの中で

性欲だけが絶対必要とは言えなくなってきた

多くの生物は今なおこの境地には至ってない

動物は今日も各地で盛り

行為に及んでることだろう

食欲と睡眠欲

これは人間も他の動物も同じく

今でも必要としているのに

なぜ性欲だけは

人間にとって重要性をなくしてしまったのか

これは単純に人間が賢くなりすぎたのと人類が増え過ぎたからだと考える

人間にとって性交という行為は

欲求は欲求でも娯楽的な欲求に成り下がってしまったのかもしれない

絶対的な必要性をなくしたのであろう

今ではどこを見ても同じ人類が闊歩している時代だ

種の存続という驚異を感じることはないだろう

ある意味人間は自らが作り上げた文明の中で生物としての何かを失ったと言える

だからこそ他の動物たちでは類をみないような

新しい性的欲求が生まれてきたのかもしれない

人間にとって娯楽的な欲求になった性交

種を残すための行為は今では避妊具を取り付け行為に及ぶことで

相手との好意を確かめる愛の表現の一種となり

恋愛の中の一つのアトラクションとなった

さてここからがこの話の本題なのだが

本来人間も生物も恋愛の対象となるのは異性

それがこれまでの常識だった

しかし人間は種の存続が安定し賢くなり

生物の常識から逸脱を始めた

その結果を我々は各地で見ることができるだろう

テレビにはオカマというジャンルのタレントが出演し人気になっている

新宿にはこのような新人類が多くいる地域がある

人類の進化は今なお著しいといえばいいだろうか

彼らは今社会の新しい常識として馴染もうとしてる

私は彼らがなぜそれに至るのか

その成長の過程に興味が底をつかない

あまり彼らのようなものについて多くを書くと

一部から批判を浴びることがある

私はこの新しい社会問題は

人類における第二の人種差別問題だと考えた時期もあった

かつて人類はそれぞれの肌の色の違いでお互いを差別し区別した時代もあった

それが解決した時と同じようにいつか新しい常識として社会に馴染むことだろう

私は同姓に興味を抱き恋することはない

これは生物的には正常なのだろうが

もはや人類において生物的にどうこうという表現は似合わないのかもしれない

彼らが求めているのは過剰な反応による区別ではない

特別扱いではなく対等な関係を求めているのではないか

私はそう思うのだ

気遣いというのは行き過ぎれば迷惑だ

そう遠くないうちに社会の常識として人々の心に新しく書き加えられるだろう

私は人類の進化が生んだ彼らを

とある漫画に登場していた「ニューカマー」にちなみ

新人類と表現する

新宿の二丁目という地域はそんな彼らが多くいるというではないか

人類の進化の最先端

そんな彼らが見ている景色は

まだ動物的な常識の中でものを見ている私には想像しえない

何か新しい視点で事象を捉えているのではないか

であれば足を運んではどうだろう

そこは人類の本能的進化の最先端

刺激の絶えない魔京かもしれない

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