第6話 お金の話

【勤務時間の罠】

ここに、時給1,500円のお仕事と、1,550円のお仕事があります。

これだけ見れば、1,550円の方が良さそうです。


1,500円のお仕事は1日8時間勤務です。

一方、1,550円のお仕事は7時間半の勤務です。


日給になおせば、前者は12,000円、後者は11,625円。

逆転してしまいます。


月20日の勤務とすれば、7,500円の差になります。

※税金が引かれるので、手取りの差はこれより少なくなります。



【交通費の罠】

ここに、時給1,500円のお仕事と、1,550円のお仕事があります。

今度は勤務時間8時間でも同じです。


1,500円のお仕事は、自転車で通えそうです。

1,550円のお仕事は、電車で片道20分、400円です。


派遣は基本、交通費は出ません。

日給の差が400円、交通費の差が800円。定期券購入で差が縮まりますが、自由に使えるお金は前者の方が多くなるでしょう。


定期券は6ヶ月だと割引率が大きいのですが、前払いです。

派遣の契約期間はだいたい3ヶ月ですので、それで6ヶ月を買うというのも……。



【休日の罠】

年末年始やお盆の休日設定は会社によって違います。

年末年始やお盆を長く休日にする為に、別の所で土曜を出勤日設定していたり。

また、祝日も代わりに土曜を出勤日設定する会社もあります。


月給制でしたら、同じお給料なら休みが多い方がよいのですが、時給制の場合は出勤日が多い方が、給料が増えます。


休日が増えれば、年収がそれだけ減るというのもありますが、それより大きいのは月々の収入のばらつきです。


だいたい1ヶ月20日のつもりで考えているところに、18日しかない月が紛れ込んでくると、月収が2万円以上減るのでしんどいです。



【年休取得推進日】

名前は色々ですが、みんなで有給休暇を使いましょう、という日を設定している会社も多いです。


適用は、派遣先の社員のみで、派遣社員に有給休暇を使えとは言えません。

が、社員がいないのに派遣だけ来られても困ります。

ここで、有給休暇が使用できればいいのですが、リセットされて0日になっていたり、休業日扱いになっていると、収入が減るだけです。


有給休暇扱いに出来たとしても、その分、他で自由に使える日数は減ります。


6ヶ月働いてようやく手に入れた10日分の有給休暇が、7日も年休取得推進日にとられたりもします。

※そういう会社は、正社員だったら最初から多めにあることが多いです。

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