自由散文詩掌編『秋か秋か』

朶骸なくす

秋か秋か

あゝ、秋か秋かと考える

こんなに考えたことはない

齢かさねて秋か秋

こんなに考えることはない


秋は何処かと探してみるが

見知った言葉が彩るばかりで

視た時から悩んでる


あゝ、秋は秋だし

変わるは世間だけよ

齢かさねど秋は秋

代わるはいつも人だけよ


問われた秋を探してみれど

いつもの色が並ぶばかりで

感じた時から悩んでる


そうだ今日は栗ご飯

そうだ今日は積み本を

そうだ今日は散歩をしよう

きっと食も空気も道も綺麗だろう


あれまあ秋は己自身

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