発達障害と感覚過敏

この度は読んでいただきありがとうございます。

今回は生活においての悩みなどの上位に入る事柄でございます。

1. 発達障害と感覚過敏

感覚過敏というものがあるのですが、いまいち想像できない方もいらっしゃるかもしれませんので少しご説明を。

感覚過敏というのは音や光、感触などの五感が普通の人より過剰に受け取ってしまう(感じてしまう)状態の事を言います。

例えば、エレベーターが到着したときの「チーン」というわずかな音。

この音はとても小さく、また気にならない方がほとんどだと思います。

ですが、感覚過敏の一つ「聴覚過敏」を持っている方だと小さな音でも大きく聞こえてしまうのです。そこが普通の方には理解しにくい点かもしれません。

聴覚過敏を持っている方には普通の生活でも色々と不便な点があります。

買い物に行くとしても、スーパーやコンビニなどの空調の音が気になる、もしくは大きく聞こえてしまってそれどころではなくなってしまう。

人混みの中で会話することが出来ない(または難しい)人もいらっしゃいます。

脳には多くの音の中から聞きたい音を見つけて、聞きやすくするという「カクテルパーティ効果」というものがございますが、発達障害の方だと十分に機能しなかったり、そもそもない事があります。

カクテルパーティ効果、というのは脳の機能の一つなので、脳の障害である発達障害だと厳しいのですよね。

そのような方と接する際には「どのような音がダメなのか」「どういう環境だと体調不良になるのか」と聞いていただけるだけでも有難いです。

2. 感覚過敏に対する対処や改善

感覚過敏というのは発達障害と同じく「目に見えない」ものでございます。

一見、何も不調や障害は持っていないように見える。そういう症状なのです。

今の社会では目に見えない病気や障害に対するサポートは多くありません。

出来る限りは障害を持っている当人でどうにかしなければならない。

その為の行動ですが

働いている方であれば上司や同僚などに事情を話し、気になる音や環境に近くならない配慮をしてもらう。音であればイヤホンや耳栓、光であればサングラスなども有効です。

学生も同様に事情を話す事でも変わるかもしれません。

生活におきましては

先程のイヤホンもそうですが、どうしても行かなければならない、やらないといけない事があると思います。その場合、他人を頼るというのも一つの手段です。

感覚過敏と近いですが発達障害の方に「スーツを着用する、見ることが難しい」方がいらっしゃいます。

そのような方の場合、スーツを着用する仕事や環境、場所には出入りが出来ない。

仕事をする上でスーツを使用する職業というのはとても多い。面接でも着ますからね。

面接が受けられない以上、出来る仕事というのはとても限られてくる。

また、スーツという類でいうならば冠婚葬祭に参加出来なくなってしまうのです。

葬式であれば喪服、結婚式であればスーツですが「スーツが必須かつ全員が着ている」という環境では五分と持ちません。冠婚葬祭で発達障害の方が倒れて救急車を呼ぶことになったら元も子もないのです。

3. 終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。

発達障害の方は発達障害と同時に別の障害や感覚過敏を持っていることが多いのです。

当人がどうにか出来る範囲であればいいのですが、許容範囲を超えてしまう事が多いのもまた現実。その時は周囲の方に頼りしかないのです。

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