終焉のアタラクシア ―キミを救うために来たんだよ―

灰都とおり

《登場人物》

久凪くなぎ勒郎ろくろう

 ゲーム三昧で妄想の過ぎる中2男子。ひねた性格だがやるときはやる(?)行動力を示すことも。廃ビルで出会った少女・弥鳥みとりいざなわれ、この世界の“向こう側”を目指す戦いに身を投じる。6年前に受けた心の傷で、世の中を恨んでるところがあるらしい。真野あやの、深石彼方かなたとは幼馴染み。


明弥鳥あけみとり空子くうこ弥鳥みとり

 勒郎を救いに来たと話す転校生の少女。一人称は「ボク」。

 世界のことわりを破壊する「ジャガナート」現象に乗じて、この世界から出ていこうと誘いかける。本人いわく“異世界からの来訪者”。言動は完全に不思議さんだが、異形の世界では頼りになる存在。常に白を基調にした制服姿で、後ろ髪を赤いリボンで結い上げている。華奢きゃしゃな身体ながら凛としたたたずまいで、微笑みを浮かべながら勒郎を翻弄する。現実の層レイヤーを移動し、真夜マーヤーと呼ばれる思念具現化能力を発揮する。


真野まのあやの

 勒郎の幼馴染みの少女。一人称は「あたし」。

 黒縁メガネに切れ長の目、おかっぱにした髪はクセっ毛のために少しはねている。勝ち気なタイプだが、プライドが高くて友達は少ないらしい。勒郎にはいつもつっけんどんに接するが、学校に来ないのを気にしているそぶりもあって微妙な距離感を保っている。ノートに自作のマンガを描いていて、ひとりでいることも多く、教室ではやや浮いている。弟がひとりいる。

 

◆深石彼方かなた

 勒郎の幼馴染みの少年で、数少ない友人のひとり。

 いつも涼しげに笑う爽やかな性格で、背は高く、顔も頭もいいという、勒郎とは真逆の高スペックキャラ。大人びた雰囲気のせいで、周囲からは少し近寄りがたく思われているところも。


◆平沢久遠くおん(平沢先生)

 勒郎の通う中学校の図書室に勤務する女性司書。一人称は「あたし」。

 縁の赤いメガネの奥で悪戯っぽく笑い、愛情表現めいたからかいで勒郎を手玉にとる(一部の)中2男子にとっては憧れのキャラ。勒郎は「気を使えばそれなりの美人になりそう」と評するが、化粧っ気はなく、いつもボサボサの黒髪を無造作に括っている。


◆黒衣の女

 勒郎の夢に現れ、やがて深いレイヤーで出会うことになる“異世界からの来訪者”。一人称は「俺」。

 あらゆる光を吸収するような漆黒の衣をまとい、そこから闇夜のような長い黒髪、人形のように華奢な手足を覗かせる。表層現実では漆黒のセーラー服に黒髪ロングの俺っ娘。好戦的な性格で、戦いの中では真紅に輝く両眼を見開き、凶悪な笑みを浮かべる。爪から刃を伸ばすなど無数の能力を持つほか、ドグマを司ヴァルる漆黒の羽根ラヴェンと呼ばれる「虚海船」を使って世界から世界へ移動する力を持つ。


◆クク(カルナー)

 見かけは10歳くらいの女の子だが、世界山メールと呼ばれる異世界から来た存在。一人称は「僕」。

 紺のブレザーにチェックのスカート姿で、ショートにした髪からちょこんと逆立つ毛を揺らしている。ぱっちりした目で真っ直ぐ前を見て話す、真面目で穏やかな性格。この物語では数少ない常識人担当。表層現実ではマスコットめいた小動物の姿をとる。小さなキツネかイタチのようなひょろりとした体で、真っ白な毛並みに、頭から背中にかけてオレンジ色の模様がついている。よく魔法少女が連れているアレである。


仮名見かなみ来子くるこ

 血の気の薄い顔に、ウェーブがかった長い黒髪を持つ少女。一人称は「私」。

 勒郎の隣の中学に通う女子生徒。幼少期のトラウマから誰とも理解し合えないと心を閉ざして生きてきたが、勒郎を唯一の理解者と信じ、一方的かつ強烈な好意を寄せる。比較的テンプレ通りのヤンデレさん。


◆プルシャ

 世界の秩序を守護する「恒真の守護者アガスティア」のひとり。


◆ミーアクラア、ガラハド、リエメイ

 ジャガナートに惹かれて勒郎のいる世界へやって来た“来訪者”達。


おおとり殊子ことこ

 無数の世界を漂う“漂流学園”の少女。制服の左腕に生徒会執行局と記された腕章を付けている。



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