十三の名を冠す者

百十 光

0# Chapter of Darkwind

―序言―

 漆黒に包まれた孤独。

 蒼く、碧く、真なる青に揺蕩い、安らぎに抱かれし、葛藤の男。

 幾日、幾月、幾年、見遣る澄、聴きし細波、廻りし、内なる記憶――。


 

『……お前が、絶対■る■■……■■ガ……』

 リーダー格の男が挑むような眼差しを向けている。

『ははっ! いかにも、って恰好だな!』

 ヘラヘラとした男が指差し、鼻で笑っている。

『変わらない……こ■威圧感……■の時と……』

 白金髪の女が剣を構え、警戒の目を向けている。

『この世界、キュースを……そして、■■■■を、破壊させはしないっ!』

 リーダー格の男だ……剣を構え、奮い立っている。

『……主錠マスターズロックをっ! 』

 茶髪の女が誰かに向かって叫んでいる。

『……重いな……■の力……絶対、ってことか……だが……』

 落ち着いた雰囲気の女が額に汗を滲ませている。

『……■■■■剣! 八芒星オクト! 』

 またリーダー格の男……瞬く間に八芒星を描く剣閃、正確無比な素晴らしい剣術だ。

『……■■■か? ■■■があるようだな?』

 また落ち着いた雰囲気の女だ……不敵な笑みを浮かべている。

『……迷えるは……■■■■……賢しは……混沌……我……■■■■以て……』

 喉元に入れ墨の入った女が詠唱している。

『……そうか……無駄ではなかったんだな……■■■が……私が、■■■■■になったのも……』

 白金髪の女が胸に手を当て、呟いている。

『……■■な存在が……』

 ヘラヘラとした男が苦悶の表情で跪いている。

『早くっ! ■■■■■■■ドをっ!』

 入れ墨の女が焦るように叫んでいる。

『■■■あったんだ……■■■■■■■て、何一つも……そうだよ……なかったんだねっ!』

 茶髪の女が力強く頷いている。

ロア稲妻蔦ライトニングアイヴィー!』

 入れ墨の女が術を発動し、凄まじい雷鳴が轟いている。

『……勝て■■■■…… 』

 ヘラヘラした男が力尽き、地面に倒れた。

『……いいのかっ?! ■■?! ……■■■を意味するんだぞっ?!』

 落ち着いた雰囲気の女が誰かに向かって叫んでいる。

『■■■ること……何て言ったって、アイツは……■■■ジャーなんだから……』

 白金髪の女が信頼に満ちた眼差しを誰かに向けている。

『……■■■も、本望だろう……』

 リーダー格の男だ……何かを見ながら頷いている。

『■■ガ……最後って意味だろ? その名の通り、これでラストだ! 行くかっ!』

 リーダー格の男が剣を構えて地を蹴ると、辺りに鈴の音が響き――――。

 


――刹那か、悠久か……。

 無限に、広がる海が……。

 胎動に、ざわめき……。

 光に穿たれ、閃光に取り巻かれ……。

 落ちるか、堕ちるか……。

 色めき、混ざりし……。

 世界に……。

 降り立つ。

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