【2】



「じゃあ、もう少し歩くぞ!」

「う、うん」


 手をミルの方へ差し出すと、案外すんなりと握ってくる。


 冬で、しかも夜。


 寒いけれど二人が手を繋いだら、体温が上昇し、ぼんやりと暖かくなる。



「あ、花火が上がった」


 森の少し奥にある丘の上に座ると、花火

 が上がった。



「そろそろ流星群くるかな?」

「多分な」



 花火が鳴ったということは、そろそろ星が落ちてくるぞという合図。


 夜も遅く、森は静かで暗い。


「うわぁ~」


 けれど、上を見上げるミルの目は単純に星を楽しんでいた。

 ──見上げると、視界を埋め尽くす流星群の数々。

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