シマシマはいいよな

僕は今生まれてからいちばん集中しているのかもしれない。


このシマシマのシマシマを脳裏に永久的に焼き付けるために、僕は脳をフル回転させていた。


「というわけで、っってどこ見てんのよ!!!」


なんとか彼女に僕を人間だと証明できた僕はこうして彼女のお話を聞いていた。


「要するに規格外の魔物が発現されて日本と周辺の国は見捨てられたって話でしょ?」


「そ、そうよ!変態!」


心外だな、僕ほどピュアの人はそうそういないというのに。


どうやら中国軍と自衛隊の混成部隊の調査結果によると外来大陸の中にとんでもない化け物が複数体潜んでいるらしい。


それを聞いた他の国は壁を作り、外来大陸の周囲の国を隔離させる腹積もりということだ。


最も強化された壁程度で魔物の進行を防げるかは未知数であるが。


「で、そうならないために日本は外来大陸を攻略しようと精鋭を集めていると、」


「私もその一員よ、世界序列は8位よ!」


誇らしげに彼女は言う。


「総合力は?」


「1000兆ぐらいよ!」


彼女の鼻が高くなったような気がした。


「ふっ」


思わず笑ってしまった。

1000兆程度だとは(笑)

それで世界序列8位とは笑死なり。


「そういう君はいくらよ!」


僕の態度が気に食わないのか、少し乱暴に彼女が聞いてくる。


「80那由他。ぴったり80那由他。」


「那由他って何よ!」


全く無知って恐ろしい。

まぁ僕も


『お前、総合力、80那由他。世界順位、1位。銀河順位、8位。』


と言われた日には那由他とは何ぞやを調べたことはあったが。


「1那由他は1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000だぞ」


「は?」



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