クレイジー フォー ユー(僕は馬鹿な犬なのさ)

 ほんの……たまにだけど。

 君の足にまつわりつきたい。

 ばたばたと音を鳴らしてはねまわりたくなる。


 君は嫌かもしれない。

 無言で返されると思うのさ。

 ああ、今、君は嫌だったのかもしれない。


 だけど……たまにだけど。

 僕は我慢できない。

 君のお布団でもふもふしたくなる。


 君は嫌かい?

 視線をそらされると思うのさ。

 ああ、今、僕はだめだったのかもしれない。


 君は嫌かもしれないし、僕はだめだったのかもしれない。

 だけど……ときどきだけど、僕はばかになるんだ。

 ばかになりたい。


 自由にさせて欲しいんだ。

 君に自由にさせて欲しくてたまらなくなる。

 許してほしいと思ってしまう。


 なれなれしいかな?

 はしゃぎすぎかな?

 でもいい子でいたくないんだ。嫌なんだ。


 僕はばかな犬みたいに、いやだいやだっていって、君にかまって欲しいんだ。

 勝手なことを言うようだけど、君にだけなんだよ。

 本当だよ?


 僕は君の犬になって、君にまとわりついて、音をたててはねまわりたいんだ。

 一緒の空気を吸って、頭のシンまで溶けて、はしゃぎまわりたいんだよ。

 遊びたいんだ、君とね。

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