その5 ペチコート



 表記としては「ペティコート」の方が正しいのかも知れないけれど、ペチコートで。


 スカートのラインを整える下着――というのが今日での認識かと思います。


 十九世紀初頭のイギリスでは「ペティコート」と呼ばれたものは下着ではなく、ガウン形状のアウターウェアだったそうですが、

 ここでは下着としてのペチコートについて語りたいかと思います。


 ……といっても、これは女性の方ならみんなご存知かと思います。

 今でも普通にありますし、穿いている方もいらっしゃるのではないでしょうか?


 スカートの形を整える目的でスカートの下に穿いているペチコートは、静電気予防の意味もありますよね。それは現代でも変わらないと思います。

 ヴィクトリア朝時代は綿だとか絹だとかの素材を使用されていたと思いますが、現代だとポリエステルが主流ですかね?


 最近では、スカートの裏についている裏地。あれがペチコートの役割を果たしているので、わざわざ穿かなくてもいいと思いますけども。

 あ、ワンピースタイプのスリップの方が使いやすくて、着用されている方もいらっしゃいますかね?


 昔はスカート膨らませているから、裾にレースとかリボンとかつけて装飾性高く可愛らしいものが多かったかと思いますが、

 現代ではレースか刺繍が入っているだけのシンプルな感じのものが多いんですかね。わたしはあまり着用しないのでよくわからないのですが……


 そういえば最近の少女漫画でも、ヒロインが制服の下とかにペチコート穿いてないですね。

 昔は穿いている描写ありましたよね。セーラームーンのうさぎちゃんとかも、制服のスカートが翻っていると、下からチラッとレースのスカートが見えていましたもん。





 ちょっと余談ですが。

 静電気対策の話。


 これ、マジヤバいっすよ。

 ペチコート1枚穿いただけで防げるなら穿いた方がいいって。


 いやね、丁度静電気ヤバい2月頃のことなんですけど、

 装道(和服の着付け)の展示会があって、だいたい毎年参加してるんですけどね。

 そこになんとなーく袴着て行ったんですよ。

 着物は正絹の小紋だったんですけど、袴がね、化繊のやっすーいヤツを着てたんです。

 ひょいひょい歩き回ってたら――あら大変。

 袴の中で衣擦れの所為で静電気が発生してて、その辺のゴミを吸い上げて歩いてたんですわ。

 座ったときにパリパリいうからちょっと覗いて見たら、裏側に埃がもっさー!とね……


 そんなこともあるので、裏地のない化繊の長いスカート穿く人は、ペチコート穿いておいた方がいいと思いますよ。人間掃除機になりたくなければ。



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