それぞれの「道」を持つ少年少女の三角関係

 爽やかな青春の風を感じる、そんな物語だと感じました。主人公の少年には既に、幼馴染の恋人がいる。でも、突然転校してきた少女に徐々に惹かれてゆき…という、甘酸っぱい十代爆発なドラマが始まります。ズバリ、恋を取るか愛を取るか!のテーマに、真正面から向き合った力作ですね。しかし、ドロドロした情念の暗さは感じず、むしろ若さに任せた勢いを軽い文体で読ませてくれます。読みやすさがそのまま、作中の空気を表現してるかのようですね。オススメです!