合宿2日目 上

森崎達は朝6時30分に目覚まし時計がなり、目が覚めた。カーテンを開けると外はまだ暗く、人は少なかった。


「眠…。」

「まだ外暗いやん。」


朝早いことに愚痴を言いながらも、体操服に着がえる。朝7時から朝の散歩があるのだ。森崎達が外に行くとすでにほとんどの人がすでに待っていた。7時になる少し前に全員が集まったので少し早く出発した。朝の町を散歩していると町の人達がどこかに行っているのが時々見える。


「あの人らどこに行きよるんやろ?」

「さあ?朝のラジオ体操とかじゃない?」

「ああ、確かにそんな時間やね。てゆうか朝のラジオ体操とか懐かし。」


「弓道場で皆で試合やらん?」

「確かに、いいやん。」

「俺はやるなら午後がいい。」


「昨日の山中先生怖かったね。」

「まじで厳しかったね。」

「あれ今日もやろ?」


散歩の間にいろいろな会話があちこちから聞こえた。歩いているとやがて目的地の神社についた。そして全員で神社の前に安川を前頭に並ぶ。


「拝礼!」


安川の号令と共に全員で拝礼する。パン、パンとあたりに音が響き、やがてまた静寂が訪れる。


「よし、帰るか。」

「帰ったらご飯や。」

「北村、お前のダイエットのために俺がお前の飯もらってあげるで。」

「嫌やし、お前が食いたいだけやろ。」

「当たり前やん!」


皆でわいわいとまた旅館に帰った。旅館に戻った後、すぐに朝食となった。朝食の後は弓道場へ持って行く荷物をまとめ、弓道着に着がえてバスで移動することになっている。しかし1年生は昨日着方を教えてもらったばかりなので完全に覚えていない。


「1年生、分からんかったらすぐに言ってよ。時間少ないけえ思い出す時間はないで。」


朝食の後は30分後にバスに乗って出発なので皆慌てていた。特に森崎は1年生6人に対し、2年生1人なので忙しかった。時間ギリギリだったが全員出発時間には間に合った。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る