第9話 エピローグ

 釣りをしていたらあっという間に暗くなり、もう寝ることにした。


『βテスト二日目終了です。これにて全日程終了となりました。正式リリースをお待ちください。ご利用ありがとうございました。』


 ☆☆☆


 あれから一ヶ月。

 日曜日はのんびり家で過ごしている。

 異世界へ行くことはない。

 異世界へ行っていたのが夢だったのでは、と思えてくる。

 俺の生活は、基本的に学校とバイトだ。

 貧乏大学生が一人暮らしで生計を立てていくためには、バイトが必須である。

 俺は学校以外の時間のほとんどをバイトに割いている。

 しかし俺には、一つだけこだわりがあるのだ。

 日曜日は働かない。

 家に引きこもり、のんびりと過ごす。

 そのために毎日頑張っているのだ。

 いつかまた異世界へ行ける日を待ちながら――。


『異世界で暮らす日曜日、正式リリース版へようこそ!』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る