第6話平和ボケなんてなかった

俺は少し前まで日本にいた。

日本は、知っての通り平和だ。

ここは、全く平和じゃない。

ここで俺は一つ、疑問があった。

疑問というよりも不安というべきか。

いわゆる平和ボケ。

人を殺せないようなやつが魔王殺せるのかって話よ。

しかしそんなことはなかった。

うん、急に言っても分からないだろうから少し戻る。

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「嫌な夢を見た」

「…そう……か」

「君達全員起きてるかい!?」

そう元気よく声をかけてきたのはあとで知ったがこの王国の七番隊騎士団長である。

「「「「はい!!!!」」」」

「ようし、いい返事だ!さあ、このままいっちゃエール、俺はいつでもエールを送るぞ!!!」

「「「………………」」」

こうなるのも無理はないだろう。

だってこの人のギャグは寒い、たまに「え?今のギャグなの?」と思うときがある。

「笑いすぎて腹いたくなって声もでないかい?そんな機会、機械ですら作れないぞ!?なんつって!!!ガハハハハハハ!!!」

…ギャグなの?今の?

「そんじゃ、俺のあとについてこい!訓練所につれていくんれんじょ!!!なんつって!!!ガハハハハハハ!!!」

訓練所につれていくんれんじょ…ハァ。

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「ついたぞ!訓練所に「もういいです」

途中に、相沢がうんざりした表情でいう。

すごいな、この勇気。

いろんな意味で勇者だ。

「お、おうそうか!笑い疲れたか!」

「そういうことにしておきます。」

「そうか!んじゃ説明だ!向こうに扉が見えるだろ!」

おう、見える見える

「ええ、見えるわ。それがどうかしたの?」

三河さんのグイグイしゃべる!

「ああ、あそこから相手、まあ他の勇者が七人組で待機してんだけど、向こう側にあるフィールドのなかで7対7のチーム戦を行ってほしい。わかったな!?じゃ俺は帰るぞ!蛙のように帰る!ガハハハハハハ!」

なるほど、7対7か…。

あとギャグをいってたのは気のせいだよな。

「行こう!」

「そね」

「いっくよー♪」

「7対7、私七人の攻撃受けるタンクなんですか?」

「大丈夫ですよ、多分。」

「……はあ…練習……もない…のか」

「まあ頑張りますか。」

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「来たか、俺にやられるあわれな七人よ。我の右手に封印されし我輩の闇のちから、いや炎の方がかっこいいな、闇の炎のマイパワーを思い知るがいい!」

ま、マイパワー?なぜにそこだけ英語?

あと一人称!何なんだよ!

といらいついていると

「蹴拳乱舞!」

朱里がそう叫ぶと、彼女が一瞬見えなくなり、見えたと思うと一人称不安定な変なののすぐ前にいた。 

「!?」

「蹴拳乱舞!」

そういうとまずパンチが放たれる。一人称不安定な変なのはそこまでダメージはおってないようだ。

しかしその後だ!?

みるみる放たれる蹴り、パンチの数々。

恐らく百は優に越えているだろう。

当然こんなものをまともに受けているのだ。

一人称不安定な変なのもヤバそうだ。

そこでとどめの一撃!

蹴りとパンチの雨がやんだかと思うと思いきり足に重心をいれ思いきり前に倒す。

そして全身全霊を込めたパンチが放たれた。

これにより一人称不安定な変なのは泡を吹いて倒れた。

「いやー久々に、いいことしたって感じ!」

俺は思った。

平和ボケってなんだろう。

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