第31話 開拓者

いなくなったさくらこさんは、ちゃっかりマリアさんの所で、ご飯を食べてました。


ショックORZ


そりゃ確かに、食べるものが用意出来ない私が悪いんですけどね。でも、勝手にいなくなることないじゃん。私を誘ってくれてもいいじゃん。


 今回は、私がいじけます。


 でも、私もご飯を頂きました。だって、お腹が空いていたんですもん。そして、目の前で美味しいにおいをさせていて、どうぞと進められたら、食べずにはいられないでしょう。


 今日のご飯は、涙で味付けでしょうか? 少し塩辛い気がします。後、なんだか緑の丸くてほくほくの物が入っているような・・・・・・・・・。


 ありゃ! これ、豆ごはんだ!!! 


 私の涙の味じゃなく、本当に塩が入っていたんですね。でも、あのクルマイでどうやって豆ごはんを作るのか、非常に疑問です。


 しかし、1番に考えないといけないのは、別の事です。


このままではいけないと、すぐに、マリアさんにクルマイについて尋ねました。やはり、主食は必衰ですよね。私でも、育てることが出来るものならいいなぁ~。そもそも、クルマイの調理していないもの。苗とかが欲しいですよねーーーー。


そして幸いなことに、無事マリアさんからクルマイの苗木をわけて貰うことが出来ました。


やったー!


育てる所は、マリアさんのアドバイスのもと、洞窟のなかに魔法で人工太陽なものを作って育てることに。そう言えば、くまさんたちの引っ越してきた洞窟内 は、外のように明るかった。


 外の時間に合わせて、明るくなったり暗くなったりする、優れものだそうです。もぬ流石異世界と言う他ありません。


その人工太陽ですが、勿論、トンでもない魔力が必要で、更にそんじょそこらのものが使える魔法ではないようです。くまさんたちは、神獣であるカムイにお願いしたそうで、昨日の晩のご馳走は、その為のお供え物でもあったようです。


それって、カムイと一緒に居たから、私も神獣に便乗した形? で、頂いていたってこと?


 さくらこさんも・・・・・・・・・・・


何か、カムイと同じ様に拝むくまさんたちがいたけど、私の勘違いであって欲しいなー。






魔法の便利さに感謝しつつ、昨日の今日で大幅なリホームを致しました。




ビフォーアフターされた洞窟内は、台所と寝室になっていた部屋が驚くことに10倍の広さの畑となり、その奥に魔力認証された者のみが入れる扉が出来ました。その扉の向こうには真っ直ぐの通路があり左右に2つづつの8畳サイズの部屋が、そして通路正面には、20畳の部屋が出来ました。


通路入って右側は、空間魔法のついた貯蔵庫で何時までも鮮度が保たれるという神級物です。そして、隣は台所で貯蔵庫から直に行き来出きるようになった扉があります。勿論、通路からでも出入り自由‼


通路左側は、来客があった時のリビングと奥の方が寝室となってます。といっても、リビングの部屋は家具が一切ない状態です。これから、おいおい揃えていく予定。


寝室は、もう依存性高い『巣籠り風テント』がデンと置いてあるのみ。ここも、これからということで・・・・・・・


 一番奥は、今のところ何も考えてない! オマケの部屋ね。でも、そのオマケの部屋が一番広いっていうのも面白いよね。





何やかやと頑張ったので、疲れたからチョイとお風呂に入りたいかも




 てくてくてく てくてくてく てくてくてく


 てくてくてく てくてくてく てくてくてく


 てくてくてく てくてくてく てくてくてく




何かお風呂とトイレが遠くなってしまった。これは、不便だ。


しかし、力入れて作ってあるから、作り直すのもね~~~。


やれやれっと 服を脱いで、お風呂に入ろうとした先に見えたもの。


ぎゃぁぁぁーーーーー!


なっ! なんで! 視線の先に要るのは、2メートル級のくまだ!


「くくま くまぁ(おや申し訳ない)」


喋るくま!?  


「くまくま くまま(私は、もう出ますのでごゆっくり)」


ぼむっ!!


2メートル級のくまは、一瞬でぬいぐるみサイズに。でももうお風呂どころではなくなった。


硬直が、解けると同時に洋服を来て、自分の部屋の『巣籠り風テント』の中に潜って叫んだ。


「奥の部屋は、お風呂だ!!  トイレだ! 作るんだ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る