第7話 女神と私と、思惑

 『巣籠りテント』から出ると、外は少しひんやりしていて、中が如何に快適だったかを知った。


 いろいろ問題ありな女神だけど、そこのところは感謝かな。


 それにしても、こういう異世界転生ものでの動物等のパートナーは、犬とか狼とか狐とか、ドラゴン等が定番だけど、イタテン(フェレット)って珍しいよね。


 実は私、マンガで出て来たフェレットのさくらさんが好きで、フェレットを飼っていたのよね。昨年の4月に亡くなったけど・・・・・・・・。


 昔は、1万円というなんとかお小遣いで買える値段だったのだけど、今は、3万円ぐらいと高くなって、とても買えなくなったのよ。でも、さくらさんから名付けたさくらこさんは、性格良く賢くて、名前を呼べは出て来てくれるから、散歩に行くのも楽しかった。好きに遊ばせて時間になったら呼べば出て来てくれるから安心して散歩に連れて行くことができたし。


 あの子以上の子なんていないだろうから、新しい子は買えなくてそれでよかったかも。


 でも、あの子見ていると、別人(別フェレット)だろうに、重なって見えるのはなぜだろう。見た目は違うのに不思議だ。


 『それはね、さくらこさんの生まれかわりだから。もちろん、彼に前世の記憶はないわよ』


そうなんだ~、ちょっぴり残念。でも、 嬉しい!!


 えっ? ちょっと待って!! ずっと覗いているの、あの女神! 


 やめてよ!! 私のプライバシーは!!!


 『あるわけないじゃないの。ペットだし。って、冗談よ。取り敢えず住むところが決まって、生活が安定するまでは、見守るつもりなだけよ。私の野望の・・・・』


 あぁ! 何、その野望って。もしかして、本当に私に何かさせるつもり?

 

 冗談じゃないわよ。そんなの、思い道理にさせません。


 『まあ、この世界での生活が安定して、死ぬことがなくなったら、もう覗かないから』


 これはさっさと住むところを確保して、チート能力であれこれしまくって、女神を首にしないと。


 『ふふふ、本当に首にしてくれてもいいのよ』


 えっ・・・? 不吉な予感。


 『なんでもないわ。頑張ってね』


 言われなくても頑張るわよ!


 そして、さくらこさんと、また一緒にらぶらぶするんだから。それだけは、女神に感謝かな。


 うふふ(笑)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る