痛快!

タイトルとあらすじ通り、力・頭脳・性格すべて強力無比な主人公が無能を粉砕してゆく痛快な物語、なのだが。


まず、タイトルとあらすじで想像される100倍くらい頭のいい作品だと思った。

主人公はじめファンタジーならではの振り切ったキャラクターだらけなのだが、組織や人間というものについての描写には現実世界に繋がるリアリティがある。

主人公がとる戦略・戦術も筋が通っていて面白く、「無能な貴族上官を蹂躙」する過程も単なる力技だけでなく頭脳プレーが楽しめる仕様になっている。

ざまぁものの悪役によくある「こんなアホなやつおらんやろ」的ストレスを感じさせない書き方は作者の力量によるものだろう。


タイトルで敬遠している人にこそ読んでほしい、内容の濃い物語である。