何もかもが既視感で楽しめない大人たちへ

本作はざまぁ・成り上がり・下剋上をベースに爽快な暴力的描写、時折現れる軽妙な下ネタ、そしてなんといっても戦場での軍人たちの己の生き様を賭けた闘い

それらを支える会話のやり取りによって登場人物は外見の描写は抑えめながらも一人一人が非常にキャラが立っています

たくさんの魅力が散りばめられた
読んでいて全く飽きさせない良作ですが
これらの要素だけではこの作品の生み出す熱量を言い表せていないように感じます

やはり主人公ヘーゼンハイムの狂気的で確信的な妄執が物語を廻しつづけ、読者もそれに惹きつけられているのではないでしょうか

自分の中では小説、漫画、映画なども含めて間違いなく史上最高の主人公です