残されたのは音色だけ。ただの音ではないのだけれど。

師弟の、男女の機微を映すのに、ここではピアノの響きが流れます。
出会いから、その行く末まで。
背景はほとんど語られないものの、長い時間を一気に駆け抜けて最後の問い掛けへ。

八小節に分かれた構成が、ちょっと粋なんですよ。
こういった細かな気配りが上手い作者さんです。

これだけじゃ物足りない!という方には、同じ作者さんの「カーテンコール」もオススメです。
もう一コマ、まさにカーテンコールのように、ピアニストが姿を見せてくれます。

旋律に溶けていく、時間と思慕。
曲の終わりに何が残されたのか。

2作品を合わせて、ぜひぜひどうぞ。

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