それから父と母の対策は始まった。


夜、私の部屋のドアは開けておく。

寝る時以外、居間にいる事。


私は守った。

そのうち必ず今まで通りになると分かっていたので、しばしの我慢だった。


数週間後、もう大丈夫と見せかけ、通常通りに戻った瞬間また再開だ。

その為には、父が寝ただろう夜中の2時にでも起き、こっそり窓を開けて吸った。


また、体調が悪いと学校を休み、昼間から吸った。

そんな事を繰り返しているとまたバレた。


父と母は嘆き、両親の喧嘩もあった。

私は、本当にやめるから。と何度も謝った。

でも本心は、まったく止める気などなかったのだ。


そんなある時、両親が離婚すると言い出した。

「え・・・?」

予想外の展開。


両親は両親で毎日悩み、あらゆる手段を考えたのだろう。

その結果が離婚だったという事だ。


それは嫌だ。それだけは駄目だ。

でもシンナーを止めれない。

止めると言っても信じてもらえない・・どうしよう・・


そんな時、1人の顔が浮かんだ。

中学時代の保健の先生だった。

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