胸にぽっかり穴が開いたような気分

一見穴だらけの設定ですが、なかなかに侮れない作品です。
物語の序盤から登場する黒い穴の描写に注目すれば作者の表現力の高さはよほど目が節穴でなければ伝わってくると思います、しかしこの小説の魅力はそれだけではありません。
 りえりー、黒田穴太郎、そして穴の向こうの異世界住民と繰り広げられる小さい穴に糸を通すようなむず痒い三角関係は恋愛小説をあまり読んでいない方にもお勧めできます。
 渡り鳥を自在に操るわたるの2歳児とは思えないような真似したくなるセリフも含めて、じっくりと読むことをお勧めしたい作品です。

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