第20話 告白

──私のお婿さんになって」

俺は、そう言われた。

学校のアイドル、神崎眩に告白されたのだ。

しかも、これは、一回目ではない。

しかも、二回目だ。

しかし、前の告白は、だったが、今回の告白は、婿だった。

この違いがわかるよな。そう!つまり、俺は、プロポーズされているのである!

「……え?ええーと、なんて言ったのか……というよりも、なんで俺なんでしょうか?」

「ん?えーと、まあ、見た目は、私の好みであるし、それに、お父さんからは、自分でこの人って決めた人にしなさいって言われたし」

あ!そういうことか。つまり、これは、的な感じか。

はあ、なんか俺今もの凄く虚しいよ!

な、なんたって、二回目もあんな美人に告白されたんだよ!

た、確かに、俺は、何回告白されようが、断るのだが……いや、それでもだよ!

「えーと、つまり、さっきの告白は、計略結婚的な感じなわけ?」

「んー、まあ、そうかもね」

じゃあ、あれしかないか。この状況を、無事に切り抜けるためには……

「俺から、一つ提案していいですか?」

「いいけど」

「──ってのはどうでしょうか?」

この提案は、もし、お婿にする人を私の前にもって来いって人だった時にしか成立しない、提案だ。

「ま、それでいいかな」

「よし!じゃあ、今からプロジェクトの概要を決めるぞ!」

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