焦りを感じる時

新人賞への挑戦を長く続けていると、なにかと焦りを感じる時がある。

40代ともなると、もちろん年齢的な焦りもある。

20代、30代の頃と違って悠長なことはしてられないな、と事あるごとに思ったりする。


でも、段取り通りに作業が進んでいれば、焦りを感じたりはしないものだ。

例えば、本文を書いている時は、それほど焦ったりはしない。

今日は何千文字書けた、といったように、目に見える進捗や成果があるためだ。


プロットがあれば、道筋もゴールが見えている。

着実に進めばゴールに辿り着ける。

特に焦ることはない。




だが新作の企画を練っている時はそうではない。

管理人が一番焦りを感じるのは、どんな作品を書くか悩んでいる時だったりする。


新作を書く際には、企画書のようなものを作ることにしている。

プロットの前段階だ。


新人賞狙いなら、新人賞がとれる企画を考えなければならない。

プロなら売れる企画を考えなければならない。


この企画書を作るのに苦労する。

何時間も何日間も延々と考えているのに、良いネタやアイデアが浮かばないことがある。

一歩も進まない感覚だ。


もちろん、企画書が半端な状態でも、書き始めることは可能だ。

でも、それではなかなか良い結果にならない。


なぜなら企画は、作品の進路を決める羅針盤だからである。

ラノベだけでなく、商品開発全般についても言えることだが。

コンセプトの甘い商品を作っても、ユーザーからは相手にされない。


プロ作家も、新シリーズを書く際には、企画を編集者に提出するという。

ところが、企画が全く通らずに、いつまでたっても新作が書けないことも多いらしい。

プロ作家でも、企画の段階で大幅な労力を費やしているようだ。




しかしながら、いくら企画が重要だからといっても、いつまでも企画に手こずっているわけにもいかない。

どんどん新作を書いて、どんどん新人賞へ応募したい。


正直、年に6作くらいは書きたいところだ。

でも、昨年は3作しか書けなかった。

今年は、まだ1作のみ。

さぼっているわけではないのだが、企画段階で長引いてしまっている。




いつまでも企画に手こずっているわけにもいかない。

でも見切り発車は上手くいかない。

そういう葛藤が、焦りにつながったりする。

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