幼馴染みという関係だからこそ成り立つ良質な作品!!

本作品を一読したとき、押し寄せる感情の波が何なのかは、すぐには理解できませんでした。

とにかく一文一文に込められた想いが切なかったり、どこかノスタルジー的な雰囲気もあり、そこに神様の飴という表現が、ただの雨のシーンを情緒溢れるものに仕上げられています。

この話、ずばり完成したパズルからあえてピースを一枚抜いた作品だと私は思います。

どんなピースを抜いたかは、読者によって捉え方が変わるかもしれませんが、私は恋愛のピースをあえて抜かれてるのではないかと思いました。

だからこそ、残された『幼馴染み』という特殊な関係が際立ち、二人だけが知りうる世界で、成長とともに変化していったお互いの感情の切れ端をぶつけあうという形になったのではないでしょうか。

とにかく一文一文が非常によくできていて、決して明るいとは言いがたい設定ですが、なぜか最後は心地よい読後感もありました。

おそらくは、あえて抜いたピースを読者にはめさせることで、今後の二人をどう想像するかの自由を読者に与えられているからだと思います。

感情を刺激してくる、とても良質な作品です。ぜひみなさまも一読されてみてはいかがでしょうか?

雨が上がった後の二人がどうなるか、想像してみるのも面白いですよ!!

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