第19話マリアナが陥落しレイテ攻略作戦が発動する。

昭和19年7月 マリアナ諸島がついに米軍の手に落ちた。これを意味するところは日本の空と都市はもはや聖域ではなくなったということを意味しますね。


そして陸軍がレイテ島に攻略部隊を派遣したというニュースを知りました。そして海軍もまたレイテ島にいる補給艦隊を撃滅するという作戦が発令されたことを知りました。これはつまり我々の最後の反攻作戦といえるでしょう。

そこで私は棲号作戦に参加するメンバー達にたいして壮行会を開くことにしました。


「マリアナ陥落はもはや確定的である。これを意味するところはついに本土に敵の新型重爆撃機が来るということを意味する。もはや戦局を覆すことはほぼ不可能である。だが、最後に米軍に一泡吹かせるための作戦が行われることが決まりました。これが帝国海軍最後の大作戦となるでしょう」

私がそういうと機動部隊、大和・武蔵を主体とした戦艦重巡洋艦部隊と水雷戦隊の皆さんは敬礼をして答えたわね。

そして最後の宴が開始されたわね。

私はその様子をみて私があの時あの人を殺さなかったことが原因と思うようになったわね。

そして出撃数日前に私は皆と最後の別れを行ったわ。そして呉で小沢機動部隊の面々に対して挨拶するべく鳳翔と共に挨拶にむかったけれどそこで例の高槻という人物と会ったわね。

まあ、なんというか皆全裸の状態での乱痴気騒ぎだったけれどすぐさま瑞鶴が気づいて大慌てで毛布をくるんで敬礼していたわね。

「失礼しました。大姉さま。まさか来るとは思わず・・・」

「おいおい。瑞鶴。あの婆さんいったい誰だ」

「バカ。あの人は三笠姉さまだよ」

「三笠?あの対馬沖で戦った婆さんなんだな。出雲婆さんと同期の」

「そうよ。だから高槻も敬礼しなさい」

「お、おう」

そして彼らも褌姿で敬礼していたのを見て彼が言う。

「その婆さんが一体何用で来た。俺たちはもはや二度と戻れぬ覚悟の船出の前の宴をしていたんだ。それに水差すような真似するんだ。なぜだ」

それを聞いて私は彼女たちとは違ってしまったと感じたわね。そして私は彼に頭を下げて言う。

「確かにそうですわね。その、私も貴方方の最後を見ようと思いましたがどうやらこの婆さんは場違いのようでしたね。お詫びと言っては何ですがこれを皆さんでどうぞ」

と言って貴重品となった西洋タバコと汁粉を渡して去ろうとすると彼が土下座してこういってきた。

「申し訳ございません。我らが誤っておりました。どうか最後に一言願います」とね。

そこで私は一言言ったわ。

「おそらくこの出撃で生還は限りなく低いでしょう。ですが最後の最後まで生還する望みは捨てないでください。これが私からの最後の言葉です。では皆さんごきげんよう」

そして私は鳳翔を連れて引き揚げたわ。で、途中で鳳翔に彼の所へ行けと伝えたわ。

まあ、あの高槻という奴も米内や五十六と同じ匂いがしたからね。鳳翔も彼と一夜の逢瀬をと思ったわね。そして私は先日爆死した陸奥の墓参りを済ませて元の庵へともどったわね。そして艦隊はそれぞれに出撃していった


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