交通事故に遭った感覚

無秩序の世界観の中で、語り部が自分の秩序ごと歪みに飲み込まれて行くような構造を感じる。展開はシュールにしては生温く、もはや交通事故に近い。だが、圧倒的なカオスの中にも、登場する人物(あるいは物体)には確実にそれぞれが正しいと信じる信条があり、それが乱立しているからこそのカオス、つまりは無秩序なのだろう。各々の秩序だらけの世界はもはや無秩序、そう言った感覚を突きつけられる瞬間は、まるで交通事故に遭った気分である。