タンデム

美葉

第1話 分岐点

 


1.大ピンチ


 

 来た。

 くっそ~第3波だ。

 いよいよ限界が近い。

 もうテスト時間の残り15分を耐えきることが不可能なのは明らかだった。

 数学の問題はまだ残っているけどしょうがない。

  

「先生、先生・・・」

小さく手を上げ試験官の先生を呼んだ。


「どうかしたんですか?」

苦悶の表情で脂汗を流している俺の様子を見て、ただ事ではないことを察したのだろう、その教室にいた試験官は顔を寄せて俺の次の言葉を待った。


「ト、トイレに行きたいんです」

「あと、10分と少しだけど我慢できないのかな?」

「一刻の猶予もありません!」


 試験官の先生は何も持たずに静かに教室を出てトイレに行くように指示した。

 椅子から立ち上がる動作すらすべてを崩壊させる引き金になりそうなほど切羽詰っていた。

 物音ひとつしない入学試験中の高校の廊下を括約筋を引き締めてすり足で進んだ。時々暴力的な突き刺すような便意が湧き上がるたび立ち止まって自分自身の下半身に力を込めた。


 ほんの教室3つ程の距離をゆっくりゆっくり進んでやっとトイレにたどり着いた。

 個室の扉を閉めベルトをはずしてズボンとパンツを一緒に下ろそうとして前かがみになった瞬間その時が来た。爆裂した汚物が俺の学生ズボンとパンツに噴射された。

 何もかも終わった。


 

 ゆうべから熱っぽくて体調も悪かった。

 お腹もグルグルしていた。

 でもここ一本の入試を休むわけにはいかないじゃん。


 俺は教室には戻らずカバンも財布もケータイも全部置きっ放しにしたまま春から入学を夢見ていた高校の校舎を飛び出した。



 それからのことはよく覚えていない。

 夕方、同じクラスの佐々木が家までカバンを届けてくれて、どうしたんだと心配してくれたけど、お礼もそこそこに部屋に引きこもってしまった。


 俺の成績は学年でも上位で、担任や塾の先生からももうワンランク・ツーランク上げても十分行けると言われていたけど、それほどがっついてはいなかったし行きたい部活もあったから滑り止めは考えず公立一本にした。チャリで通えるのも魅力だったしね。


 結果はもちろん不合格。そりゃそうだ、残りの試験を丸々受けなかったんだから…

 親はあたふたして浪人しても良いと言ってくれたけど、なんかもうどうでも良くなった。

 二次募集をしていた普通科の高校に入学した。単位制と定時制と通信制のある高校だった。

 家からそこそこ離れていて同じクラスからは一人も行かないのもその高校にした大きな理由の一つだったんだ。

 


   


2.高校生活スタート



 入学式当日、同じクラスになった面々は自分の想像をはるかに超えた。

 と言うのもほとんどが同年齢だったんだけど、まさかクラスメートに自分の父親より年上の人やお化粧ばっちりの水商売風の人、さらには明らかにキョドってぶつぶつひとり言を言い続けているのもいた。耳も鼻も穴だらけで金髪&タトゥーの見ているだけで目がチカチカするヤンキーっぽい人もいたな。

 校則もなんかゆるくて制服は無いし、基本的に車やバイクでの通勤は禁止との事だったけど、担任よりも立派な車でこっそり通学している人もいたんだよ。

 良く言えば超個性的なクラスメートに囲まれて俺の高校生活はスタートした。


 部活動は一応やっているようだけど、それほど盛んな感じではなく、俺の入りたかった水泳部は存在すらしていなかった。

 ほかに特にやりたい部活も見つからず、学校が終わると真っ直ぐ帰宅するか、母のアドバイスで大学入試に備えて塾にも週に3日間通うことになっていた。


 学校のすぐ近くに自動車教習所があって、塾の無いある日学校帰りに何気なく金網越しに見ていた。

(なんか電飾だらけで派手なオートバイが走っているな、あっ、転んだ!女の人だ。へぇ、女の人でもオートバイの免許を取るんだな…)

 なんてことを考えながら見ていたら、ヘルメットを取ったその女の人に見覚えがあった。同じクラスのたぶん20代中頃の声の大きな美人さんだった。


 次の日、学校でそのお姉さんの方から声を掛けてきた。

「なあ、昨日見ていたろ。おまえもバイクに興味があるのか?」

「やっぱバイクは良いよな」

「あたしはさ、どうしてもSR500に乗りたくて、こないだから通い始めたんだ」

「おまえも早く免許を取れ」

と、見た目はやけに色っぽいけど、男みたいな口調で話された。


 俺はSR500っていうのはどんなバイクなのか全く知らなかったけど

「なんかカッコいいですね」

とりあえず話をあわせたら、お姉さんは大喜びでSRはここがシビレるとか、マルチはどうとか俺には理解できない単語を並べ立てて熱弁をふるった。

 ホントにバイクのことを嬉しそうに喋るんだな~って思ったけど、内容は全然理解できなかった。


 不意に

「ところでお前は誕生日はいつなんだ?」

と訊いてきたので

「いや、そんな、知り合ったばかりだし、悪いからいいっすよ」

と答えると

「ばーか、誕生日祝いなんかしねーよ~」

と大笑いされ、16歳から免許が取れるから聞いたとのこと。あ~恥ずかしい。


4月生まれだと伝えたら

「よし、今日一緒に来て、話だけでも聞いてみな」

放課後強引にその自動車学校に連れて行かれた。




3.これが自動車学校?



 受付の丸っこいおばさんから、自動車学校の仕組みや費用のこととかを説明されて、二輪免許をはじめて取るんだったら125ccまでのに乗れるやつから取ったほうが良いですよという様な事を言われた。

 するとお姉さんが

「ダメダメ、普通にしときな。あんたあたしよりでかいんだから楽勝だよ!」

と強烈にプッシュしてくる。

 俺は実のところ良くわかっていなかったけど、お金に関しては無趣味人間だったからお年玉とかを貯めていた分で十分そうだった。


 パンフレットなんかをもらって家に帰ってからこんな事があったと両親に話すと、母はとんでもないと猛反対

「あなたはやけになって大学まで諦めたの?だからあんな高校には行かせたくなかったのよ」

「どうしてお母さんの言うことを聞いてくれないの?」

泣き出しそうな勢いで止めにかかる。しばらく黙って聞いていた父は

「部活も何もしないならそれも良いかもな」

とつぶやいた。

 その夜はめずらしく遅くまで両親の言い争う声(主に母の声だったけど)が俺の部屋まで聞こえたよ。


 次の日曜日、父と自動車学校に行った。

 受付でじっくり話を聞いていた父は、俺に一つひとつ確かめたり受付のおばさんに確認したりして、入校することになった。

 父は、ちゃんと安全に運転できるようにしっかり学べ。基本料金はおまえが資格を取る費用なのだから出してあげる。オーバーした分は自分で何とかしなさい。後は自分のバイクを買う時に使えば良いさ。と一括で払ってくれた。

 入校前の取りまわしとかいうテストがあって、400㏄のオートバイをわざと倒したのを立ち上げたり、エンジンをかけないまま押して歩くみたいなのをやった。

 ものすごく重い。お姉さんはあんなに細い体でこれより大きくて重い750㏄の大型を良く出来たなと感心した。

 水泳で鍛えていたのも良かったのか、なんとか無事にパスできたよ。


 帰路、父の運転する車の中で聞いたんだけど、父も高校生の時からバイクに乗っていて、学校では禁止されていたけどこっそり免許を取って乗っていたそうだ。

 そんな話をはじめて聞いたから、ちょっと驚いたと同時に見直した。

「ワルだったんだね」

と冷やかすと

「バカ!真面目ライダーだったんだぞ」

と言って笑っていた。




4.楽しい楽しい自動車学校!



 自動車学校では、人生でこんなに楽しくてこれほど大変は勉強はなかったよ。

 頼みにしていたお姉さんは、俺が入校して間もなく卒業してしまい、次の日には学校を休んで試験センターに行ってあくる日の朝に

「どおーだあ~~!!」

と免許証を見せびらかしてきた


 どうだって言われても…

 免許写真の化粧が濃いよ。(ちょっと見別人に見えるがもちろん声には出さなかった)


 学科は楽しかった。

 こんなに知らなかったことがあるんだな。

 色々なルールがあってみんな運転しているんだ。

 これはバイク以外でも役に立つし、運転をしない人も知っておくべきだと感じたよ。

 

 でも、初めてのバイクの運転は大変だ。

 倒しこむのも怖いし、規定のスピードまでなかなか出し切れないし、転ぶし脱輪するし…。

 一本橋をゆっくり渡るなんて無理。

 8の字運転なんて何度やっても足をついちゃう。


 でも担当教官がとてもいい人で、こんなダメ生徒を優しく丁寧に教えてくれた。

 お姉さんに言わせると、あいつは超スケベで、いっつもあたしの胸をチラチラ見てたって言っていたけど、俺は男だから実害はなかった。


 学科は順調で、引っ掛け問題もほぼ完全に対応できた。

 実技の方はけっこうオーバーしてしまい、後から入ったおじさんとかにも抜かされたけど、なんとか見極め教習と卒業検定も一度でパスできた。

 高校を休みたくなかったから、自動車学校を卒業できてからも試験センターには行く機会を逸していたら、お姉さんが

「おまえまだ通ってんのかよ、それとも諦めたのか?」

と聞いてきた。

「卒業はしたけど、夏休みになったらセンターに行こうと思って」

そう答えると、信じられないという顔で

「バッカじゃね!この世でバイク以上に優先させることはねーべ」

と、それからはいかに自分のSRが素晴らしくて、本当は学校を休んででも毎日乗りたいのに辛いとか何とか延々と語り始めた。


 ま、それは無視して夏休みに入ってすぐ運転免許センターに行って無事免許を取得出来た。

学生証以外でこうして自分の顔写真がついた証明書を手にするのが初めてだったからすごく誇らしい気分になったね。




4.やった!俺のバイクだ!!


 さて、次はバイクか。

 特にこれだと言うか、どうしても欲しいというのは無かった。

 お姉さんからは、シングルエンジンこそバイクだ。日本語でバイクは単車って言うんだからな。あの心地良い振動と、マシンの鼓動とも言える音に包まれて走る爽快感ったら他では味わえないぞ。みたいなことをさんざん刷り込まれていたけど、俺自身まだ教習車しか乗ったことが無かったから何もこだわりはない。


 父にはネットでは買うな。実物を見てお店の人と話をして納得して買え

って言われていたからチャリで市内のバイク屋を見て回った。


 バイクって高いのね。新車だと俺の貯金ではとてもじゃないけど買えない。

 あちこち見て回ったけどあまり相手にされない感じで、ここいらの店員は売る気あんのかよ~って思った。


 ホンダの店で教習車より少しスリムでなきれいな中古バイクを見つけた。

 ゼルビスっていうのかぁ。250㏄だったから軽そうで良いかな。値段もまずはなんとかなりそう。


 お店の人に初めてのバイクを探していてお金はあんまりないって正直に言ったら、ずっと眺めていたバイクを勧められた。

 年式は少し古いけど、走行距離がまだそれほど行ってないし、小さなキズの補修痕があるだけで事故とか大きな修理もしていない。車検も無いし、初めてのバイクだったらお勧めしますとのこと。

 未成年なんで親の承諾やなんかがいるとのことで後日父と買いに行った。


 

 夏休み。

 中古だけど自分だけのバイクを手に入れ嬉しくてあちこち走った。

 1日100キロも走れば精神的にくたくただし、腕もお尻も痛い。

 でも道があればどこにだって行ける。

 こんなに自由で広い世界が自分の周りにはあったのか。


 砂利の地面のところや傾斜地など変な所に停めて立ちゴケを2回もやった。バックミラーは片方割れて、クラッチレバーもひどく曲がっている。

 ついには山の方に走りに行った時、ちょっと調子に乗ってスピードを出していたら、下りカーブで向こうから対向車が来て慌てて転んでしまった。


 たいしたケガはしなかったけど母はもう乗るなって迫ったし、直すのにけっこうお金もかかる。

 全く勉強もしていなかったから母と最初に約束した『勉強はちゃんとやる』っていうのも引き合いに出され塾の課題やなんかもやりはじめた。



 乗らない間のなんて辛いこと。

 バイクの修理費やガソリン代も欲しかったから、高校生でも出来るバイトを探してやりはじめた。

 飲食店でのホール係だったけどこれまた楽しくてしょうがない。

 大学生のバイトがほとんどだったけど、俺が一番覚えが早くて無駄な動きをしないから重宝がられた。

 ホール係を普段は3~4人で回すんだけど、俺とリーダーの先輩大学生が組むと二人で充分回せた。


 こんなことも普通の高校に行っていたら体験出来なかったかもね。




5.初タンデム♪



 次の年の夏休み。

 母を怒らせないようにする方法はすでに体得していた。

 塾の成績は上位。ここをキープして、安全運転をしていればあまりうるさいことは言わなくなったのさ。

 塾の特進クラスでは、他の有名進学校に通っているやつらよりバカ高校と言われる所に通っている自分の方が上になると気持ちイイ~。こうなると勉強の方も面白くなっていく。


 バイトも続けていて、バイクは親の援助を受けなくても自分ですっかり直したし、バイク用の防水ナビも付けちゃった。

 店長にも気に入られて、高校生は9時以降ダメってことだったけど、ごまかしてもっと遅くまでやってと頼まれた。でもオーナーからストップがかかったみたい。


 バイク熱はいよいよ高まりその頃は1日300キロぐらいなら平気で走れるようになっていて、初めて行く土地でもどんどん走りにいっていた。ナビがあれば俺みたいな方向音痴でも安心だね~。



 ある日郊外ののんびりした所を走っていたら、セーラー服の原チャリライダーが前を走っていた。


 へえナンバーの所に大きく学校名と数字を書いてあるんだ!バイク通学してるのか…と、なんか危なっかしい運転にヒヤヒヤしながら追い越そうとした時、スクーターの足元に置いていたスポーツバッグがずれて、その子が片手を離してバッグを直そうと下を向いたらバランスを崩して蓋の無い側溝にはまって転んだ。


 慌てて止まって助け起こしバイクを引き上げてやった。

 ケガはちょっと擦り傷ぐらいだしエンジンはかかる。

 でも(たぶんクラッチレバーじゃない)後輪ブレーキレバーがひん曲がっていてミラーも壊れてしまっている。

 何より下からなんか油が漏れている。

 その子はお礼を言って、このまま乗って帰るって言うけど、あと4~5kmもあるってことだし危ないから止めなと説得。


 夏休みの部活帰りで家にはばあちゃんしかいないし車で迎えに来てもらえないから行ける所まで乗ってくと強情。

 先輩ぶって、危ないから絶対ダメ!と言って後ろに乗りなと諭す。


 ちょっと考えていたけど

「んじゃ甘える」

って叫びスポーツバッグを器用に背負いタンデムシートに跨がってきた。


 人生初タンデム。

 二人乗りは免許取得後1年を経過しないといけない。一応免許取って1年以上たっていたけど緊張するもんだね。


 おまけにその相手が健康的に日焼けした、目がくるくるって大きくて、ショートカットが似合うものすごく可愛らしい女の子。

 イヤー緊張するなって言う方が無理でしょ。


 じゃあ行くよと声をかけたんだけど一向に掴まらない。

 危ないからしっかり掴まりなよと言うと

「私、汗くさくて、恥ずかしいから・・・」

なんてかわいい事を言ってもじもじしてる。


「危ないからダメだってバッグも背負っているから後ろにひっくり返るよ」

わざと少し怒った風に強く言うと

「ゴメンね」

と言いつつ両手でギュっとしがみついてきた。


 こ、この背中に当たる2つの感触は~~~~~~!


 当然童貞の俺はパニクった。

「いやいや片手は俺のお腹で、もう片方は後ろのバーを掴むんだよ」

と教習中に教わったことを伝えた。

「え、そうなの?」

顔を真っ赤にして言われた通りに掴まった女の子の可愛さったら、もうね同じクラスの化粧品臭いやつらの数倍いや数百倍はあるな。


 あ~最初に掴まらせたままにしとけば良かった。

 悔やんでも悔やみきれない。


 家まではこれでもかというぐらい安全運転をしたけど、ちょっとしたギャップを存分に楽しんだのは言うまでもない。


 家にはおばあさまがいらっしゃって事情を説明したら、ホントにこっちが申し訳ないぐらい平身低頭お礼を言われて、お宅の縁側でスイカとか麦茶とか色々ご馳走になってしまった。


 女の子は自分で膝小僧とか手のひらのすり傷の手当てをして、白いワンピースに着替えて自分の麦茶を持って来た。

 こんなに可愛い女子をここ数年見たことが無いよマジで。


「ばあちゃん、余計なことは言わないでよぉ」

自分のいない間に自分のことを話題にされていたと思ったのかプックリと可愛らしく頬を膨らませて、おばあさまの向こう側にすとんと座った。


 話によると、俺と同学年でソフトテニスっていうのをやっているらしい。

 ショートヘアの日焼けした笑顔が眩しい。

 3年生が引退して自分たちの代になったから、来年は絶対インターハイに行くと生き生きした話し方が素敵だった。

「ほら、シューズの跡だけ日焼けしてないから、靴下を履いているみたいでダサいでしょ?」

そう言って、足首から先だけ透き通るように真っ白な素足を見せてきた。

 真っ白な足とワンピースの裾からすらりと伸びた小麦色の脚を見比べてどぎまぎして目を伏せてしまった。

 その子も、あっ、と言うなり足を引っ込めて真っ赤になっていた。


 おばあさまからお礼にと自宅で採れたキュウリやらナスやらトウモロコシやらを持っていけと箱で渡されたけど、バイクなのでと丁重に辞退してキュウリを数本だけいただいて帰ったんだ。



 後日、その子とご両親がわざわざウチまでお礼に来たのにはビビった~。

 ご両親の後ろでもじもじ恥ずかしそうにしていたその子が、自宅で元気に笑っていたのとは対照的で、これまた可愛らしかったな。


 その後、会うことは無かったけど、淡い初恋みたいな思い出だね。

 

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る