400文字探偵 2 ~原稿用紙1枚で犯人を特定~

 路地裏で女性が殺されていた。探偵は容疑者三名の話を聞く。

いやあああ僕は確かに先日彼女に話聞くっていわれてもなあ告白してフラれましたから、疑われるのもわかりますけど同情はするけどさあその時間は駅前で路上時間とられて迷惑なんだよなあパフォーマンスをしていました。観客もいましたし」

 容疑者Aはビクビクとしながらも自分は関係ないのだと胸を張って答えた。

俺?くそっ 俺は元カレだっつーの。なんでなんだよいや、別れてからも金をせびっていたなんで死んじまったんだよのは認めるけど、最近は連絡してなかった真面目に働いてよ。心を入れ替えて真面目にもう一度振り向いてもらおうと働き出したんだ思っていたのに

 容疑者Bは少し横柄な態度をちらつかせながらも、その顔には悲嘆の色を浮かべていた。

「私? 私ですか?まずいな いえ、私はただの隣人でまだ証拠の隠滅が彼女とは親しい訳でも終わっていないなくてですね、そもそも疑われる理由もないまあアリバイ工作は完璧だけどなというか……」

 容疑者Cは額に浮いた脂汗をグイグイと拭いながら、ただ怯えていた。

 探偵には全てがわかった。迷わずCを指差して叫ぶ「犯人はお前だ!俺はルビの声も読めるぞお

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