I Used To Love H.E.R.

@kyumaiosu

第1話 90センチメートル。

「 My life, my life, my life, my life in the sunshine......]

 一つの針が黒いレールの上をゆくっりと、ペースを乱すことなく走り続ける。その針は悪いものも、良いものもすべてを拾い上げ、ただただ存在感を放ち続る・・・。

 その存在感は気分を害すことはなく、ただただ心地が良い。周りの空気もその存在感に癒やされているかのように静かになっていく。

「Everybody loves the sunshine......」

 俺は初めてこの曲を聞いた時に、この歌詞を理解することはできなかった。それは語学的にではなく、心理的にである。

『愛してるかどうかなんて俺にはわかんねぇよ!!』

 この歌詞を聞く度に俺の脳はずっと奥にしまいこんでいる嫌な思い出をひっぱり出してくる。本当に忘れたいと思っている出来事こそ良く脳裏を駆け巡る。だがそういう出来事に限って自分の成長には欠かせない出来事だったりする。

 確かあれは去年の第1話9行目だったな。あの歌詞第1話6行目を理解する上で最も重要なが起きたのは。



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