the small wonderland

zero

序章

第1話プロローグ

「状況報告書をくれ」

「こちらになります」エドワードクリーンはマスクに4つの国の労働を報告した。

「サイハテンの国とマイトクラスの国が弱いな」マスクという人物は顔をしかめがながら収支を見ていた。


ここヘブンキングダムは世界の中心であり、そして貴族と王族しか入れない大陸である。さらにその国の中にいる王族がこのアガサドールという。彼らはこの世界すべてを支配しているまさに神様だった。そのアガサドールの中にマスクとエドワードクリーンはいた。二人は城の庭で座りながらじっと報告書を見ていた。


「で、お前はこの報告書を見た感想はどうなんだ?エド?」

「私は、やはりマイトクラスやサイハテンから利益を出すのは厳しいのではないのかと考えております。そもそもサイハテンは単純労働であり、新しいものを生み出すのは不可能です。またマイトクラスは確かに新しいものを生み出す力は備わっています。ですが、あの国はあくまで芸術を生み出すところであり、民衆もそう考えています。ですので、彼らは利益は2の次なのでは?」

「そうだな・・・・・どちらの国も俺から見たら、まあ役に立たない国だ。いっそのことシンソウみたいにストレス解消さしてもらえたら少しは約に立つんだがな」マスクは邪悪な笑みを浮かべながらエドワードクリーンを見ていた。そのほほえみを見たエドは恐怖を覚えていた。


「どちらにしても、だ。今のところやはりソクラテスがダントツで利益を上げているのは確かなのだろう?」

「そうですね。ここ10年間はほとんど年間トップでした。一度だけマイトクラスがトップになったこともありましたが」

「ああ、あの変なキャラクターのことか?確か世界中で大人気になったキャラクターだったよな。何だっけな。ミート、ミミー。アミー?確か王様も大層気に入ってたな。俺は興味なかったが」そう言いながらマスクは報告書を読み終え、エドワードクリーンと一緒に王室の中に入った。


「だがな、それでも俺からしたら馬鹿な奴らばかりなんだよ。いっそのことソクラテスの住人だけにしてほかの国の住人は全員殺してしまえばいいものを」

「それでは製品の量産化ができませんし、ストレスもたまり新しい芸術もなくなりますよ」

「いいんだよ、芸術も製品の量産化もストレスも。そんなのはソクラテスにも落ちこぼれがいるだろう?そんな奴らに全ーーーーっ部やらしちまえばいいんだよ」


マスクはそんなことを言っていたが、私からしたら労働はほんとに知的労働の人たちだけが良いのだろうか?一つ昔前はこの国は様々な仕事があった。だがしかし、仕事の複雑化があまりにも進みすぎたために世界政府は4つの国にそれぞれの役割を与えた。


サイハテンという国は簡単に言えば完全に奴隷市場のように単純作業の国であった。そのために給料が安く交代制が多かった。


ソクラテスの国は頭を使う仕事ばかりなのでやはりインテリ系の人たちばかりであった。給料も高く、プライドも高い。だが、仕事のプレッシャーがきつく、残業が青天井に近いほど厳しかった。


マイトクラスの仕事は芸術の国なのでまさに才能だけの世界だった。そのために才能がなければそれこそおお払い箱だった。そして最後にシンソウの国であるが、この国は神経や精神手kに人の悩みを聞いたりしている国である。そのため職員事態も精神的に参ったりするので、なかなか難しいところがある。



・・・・・・ほんとに今の世界の在り方は正しいのだろうか?私はいつも思っていた。このような労働がほんとに人にとって正しいのだろうか?



私とマスクはアガサドールの王様の広間に着いた。

「失礼します」私とマスクは王様の前にひれ伏し、その場でこ子最近の労働についての報告書を王様に読んでいった。

「そうか」王様はどうでもいいように言い、私とマスクはすぐにその場所から離れた。


「ふーーー、あれが2世なんだよなあ」

「そうですね」

「あんなのがこの世界で一番偉いと思うとやってらんねえよな?」私は返答に困り黙ってしまった。


「まあいいさ、俺たち監査役はあくまでその国の現状を監視し、そしてそれを上の人間に報告するのが役割なんだから。気楽にやろうぜ」そう言って私とマスクは城をあとにして帰ることにした。


これが普通なのか?私は一人になって考えていた。この仕事についてから10年私にとってほかの国がいかに悲惨な状況化がよくわかる。だが、どうすることもできない。むしろほかの国の人は今の生活に満足している人がいるのかもしれない。


エドワードクリーンは自分の家に帰ってからマイトクラスから輸出されてきたキャラクターを見ていた。

「変な絵だな。なんでこんな絵が世界中で売れていたのか?」独り言を言いながら彼は一人お酒を飲みながらベランダから外の景色を見ていた。外はすっかり夜になっており、街にはたくさんの貴族たちが舞踏会や食事をしていた。


まあ、どうでもいい。この国は日中だろうと夜になろうと仕事というものがない。仕事はほかの国がすべてして、彼らは毎日毎日遊んでばかりだ。


この制度ができてから175年。小さな反乱はあったが、戦争までにはいかなかった。所詮奴隷は貴族に勝てないのかもしれない。そう思うほどこのヘブンキングとほかの国の文明は違いすぎている。


どうでもいい。間違っているのかもしれない。だが、私個人ができることなんて何もない。だから私は今日も監査役として仕事をするだけだ。






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