第1章 神像と黒騎士(ゴーレム)

第6話 あるゴブリンと初戦闘にて

動き出して、2日後。


森の中を神像が浮遊移動中、見た目的にシュールな光景だが、『変化』出来ないので、致し方ない。ここが密林らしいから広いのも頷けるのだが、


〔…流石に同じ光景は見飽きた〕


『…マップ表示しましょうか?』


〔それは普通のカードにそんな機能付いてる?〕



『いえ、付いてませんが』


〔ならいらない。ヒトじゃ無いからお腹も空かないし、急いでる訳でも無いから、気長に行きましょう〕


『ですが、同じ道を3回通ってますよ』


それは最初で言って欲しかった

〔………道案内よろしくお願いしますスクナさん。〕



『分かりました。此処から人里までは_____』


と道案内をしてもらい、数時間後、人影らしい者を見つけた。


〔第1異世界人発見か。ん?、緑色の肌の腰蓑をつけて上半身裸で石斧を持った原住民が4人。あれがヒト?〕


『いえ残念、第1異世界生物ですね。あれはゴブリン。魔物です。まだこちらに気づいていない様ですね』


あれヒトじゃ無いの?

いや、ヒトで無いと聞いて安心したけど、でも人型だよ。

〔あれ亜人と言うやつじゃ無いの?

てか、ゴブリンって亜人じゃなかったっけ?〕


『言いたいことは分かりますが、あれはゴブリン。比較的にポピュラーな魔物です。後、この世界で亜人というワードは禁句らしいです。お気をつけて。ちなみに、ヒトのカテゴリーに入るのは、人種、耳長種、小人種、獣人種です。

種の中に更に系統が有りますが、大まかには4種です』


〔ああ、分かった。耳長種?小人種?

エルフとドワーフって奴か〕


『あ、知ってましたか。そうですこの世界は、所謂"ファンタジー世界"をモチーフにしたと思われます』


〔お、おう。もしかして、スクナそういう小説好き?〕


『はい、開発者の1人が、この手の小説が大好物でして、数多ある本に出てくる定番魔物、種族、設定はインプットされてます』


〔この世界を絶賛した理由ってそれなんじゃ〕


『否定はしません』


断言すんなや


〔……まあ、儂はあまり詳しく覚えて無いから、知らなかったら、補足よろしく〕


『お任せください。あっ、奥から他のゴブリン5体が出てきました』


合計9体か


こいつ等が魔物で、

人に仇なす者なら容赦しない。

此処は彦坊の前任『金山彦神』の技をアレンジして使ってますか。


まず、高純度の鉄を100g創造し、1000本の縫い針に変形操作する。で全部の針の先端に猛毒を先端にたらし、ゴブリン等を包囲す

る。あとは一斉に対象に目掛けて高速でぶっ刺す。針だから見えにくいし、包囲してるから逃げようが無い。ゴブリン等は声も上げれず、即死した。


『針千本』というマンマな技だ。

毒を仕込んでるから『毒針千本』としとこうか。



『オーバーキル過ぎません?』


〔ああ、毒針1本でも良かったかもな。やり過ぎた。でもやってみたかった。後悔はしてない。〕


『…アサシンでもなるつもりですか?』


〔表立って活躍する気ないし、こういう戦法がいいかなと思う。〕


とゴブリンの屍に近づき、カードに収納する。


初戦闘でこんな感じで良かったのか?と思うが、

今の儂は神像だ手足も動かないし、いや石製の神像だからって手足操作して、儂にどういう影響出るか分からんから怖くてしない。


この世界に来る前、天界で使っていた【変化】はこの世界でも覚えられると分かったのだが、その道のりはすごく遠い。


例えば魔物の一種、スライムが【変化】を覚えるために必要なポイントが1000に対して、儂が登録されてるヒト属は10万必要との事。

何でも、スライムは不定形生物で、どんな姿形に簡単に変えられるからと言う。


『能力【変化】を手に入れるまで、土か金属で人型作って中に入ればいいじゃ無いですか?ゴーレムみたいに』


〔……君は天才か。〕

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