第16話:渇き 💓

それにしてもノドが渇く。

もはや、ツバも出ず、口の中はネチャネチャとした粘りけで気持ちが悪い。

全てはオレの前に横たわるお蝶の成せる業(ワザ)だ。

下半身は恥ずかしいくらいにいきり立っていた。

ドクドクと血液が逆流していく。

「清雅様・・・落ち着いて下さい。」

「あ・・・、ああ・・・」どうにも緊張し過ぎているようだ。

汗が吹き出した。

「お水を飲みますか。」オレは、うんうんと頷いた。

極度の緊張からか、喉が張り付いたようだ。

お蝶は、竹筒からの水を自らの口に含んだ。

その水をオレに飲ませてくれるのか。

怪しく口の回りを濡らしオレに優しく口移しで水を注(そそ)いでくれた。

う、うっと喉を鳴らす。命の水だ。やっと生きた心地がした。

ほんの少し喉が潤(うるお)った。

しかし・・・まだだ。まだ喉の渇きが収まらない。

オレは、お蝶の舌に自分の舌を絡ませ、もっと欲しいとせがんだ。

もっとだ。

もっと・・・・お蝶の全てがほしい。





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