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  • 君の瞳に映るものへの応援コメント

    読者企画〈誰かに校閲・しっかりとした感想をもらいたい人向けコンテスト〉参加作品として読みました。


    非生命の物体が「人」に見える、というシチュエーションのアイデアは面白いものでした。ただ作中では、「電柱と人形で見え方に違いが生じてしまっている」ことで、オチとなる描写が、「ためにする描写」になってしまい、残念でした。

    このアイデアは、タイプとして「物語の発端になる」タイプのアイデアです。これを起点にして、「ではそこから何が生まれるか」と発想を膨らませていって生きるタイプ、とでも言いましょうか。
    それを「オチのためのアイデア」として使ってしまったのが良くなかったのでしょう。

    人形が彼女と会話できるなら、電柱も会話できなければおかしいことになります。しかしそのような描写はありません。逆に、彼だけが彼女と会話できることの理由付けもされていません。このどちらかは欲しかったところです。



    また、
    『麗にとって「もの」は「人」に映っているので、周りの人の反応が逆に理解できなかった』
    という作中の描写を信じるならば、彼女は逆説的に「もの」と「人」の区別が付かないわけです。ところが、「手にはめている人形=パペット」では、手にはめるというアクションや触覚情報がありますから、彼女は否がおうにもそれを物として認識していなければなりません(人間を手にはめる、という行動はあり得ないから)。

    このような矛盾や齟齬があったため、結果として彼女について、病気というよりも、狂気に囚われているという認識になりました。
    すると今度は、「一応「幻視」と診断はされている」という、世間的には病気として認識されているという表現との間で印象が矛盾を起こします。



    結果として、読後の印象が悪くなってしまったように思います。
    おそらく、アイデアを煮詰めることなく、生のままで使ってしまったためでしょう。「ものが人に見える」ということがどういうことなのか、もう少し突き詰めて考え、そこから何が起きるのか、ということを設定として煮詰めてから、話を考えていればよかったのではないでしょうか。


    作者からの返信

    初めまして、水無月です。

    貴重なご意見ありがとうございます。
    確かにアイデアをあまり調理せず材料のまま出してしまった感じが否めませんね。

    私の力量不足で後味の悪い感じになってしまい大変申し訳ありません。

    今回の久保田様のご意見、ご指摘を参考にさせていただきながら、今後も創作活動に勤しみたいと考えております。

    コメントいただき、大変嬉しく思います。
    重ねて、御礼申し上げます。