戦えタケミカヅチ! 小さな町と命と女性の誇りを護るために!

すごくおもしろかったです!
まず、無骨でリアル重視なロボット・タケミカヅチの細かな設定に裏打ちされたディティールに凝った描写と、操縦や素材に対する丁寧で読者のイメージを膨らませてくれる文章に、わくわくしました。
さらに、怪獣ものの伝統を受け継ぎ、社会問題にメスを入れる設定の元に産み出されたゴリラがよかったです。ゴリラ強すぎ。ゴリラを倒すタケミカヅチのスペックとパイロットの真矢さんの度胸も強すぎ。
そして、女性の強さと感受性が作品全体を彩っていて、ただ戦って倒すロボット作品でなく、本当の強さを描く特撮作品に通じるテーマの深さに感動しました。これが男性主体だったりミリタリー色が強いとありふれた作品になると思います。
部隊を田舎の町と小さな単位に限定することで、話がすっきりとしてますわ読んでいてくすりと笑うような日常が描かれているので、すごく親近感が湧きながら読めました。
最後の結末は、女性同士、種族を越えて分かり合ったからこその、人類の希望が表現されたいいシーンでした。