お呼びは勇者様でしたか?

@yurisakino

プロローグ 次のステージへ

暗闇の中には、サイリウムやペンライトがゆらゆらと光を放っている。

今か今かとファンの皆の熱気が肌にひしひしと伝わってくるのを感じる。

今ここから一歩踏み出せばそこに広がるのは、また別の世界だ。

そんな事を考えていると、ステージの方からファンからお決まりのコールが聴こえてくる。

胸をひとなでしてから、一歩踏み出す。

ダンっ!、軽快よく持ち歌の最初のイントロが流れる。

目を瞑り、暗闇の海に飛び込む。

そして、目を開くとそこは、元いたステージではなく戦場の真っ只中だった。


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