第18話ぼっちゃまの休日2.5

庭木の手入れを終えた主は昼寝をしていた。

『う~ん僕頑張るよ~』


『ぼっちゃまは夢の中でも木を切ってらっしゃるんでしょうか』

『いいえきっとアリサをムチで叩いてくれてるんです』

『大方いやらしい夢でも見てるのよ』

寝言を呟く主をベッド脇で見守るのがシンシア

その隣で見つめるのがアリサ

少し離れて上から見ているのがハンナだ


『ふぁ~あ』

『あ、起きたみたいです』

『シアか おはよう』

『ふふっ』

『なに?』

『ぼっちゃまよだれが垂れてます』

『あ、ホントだ』


『やっぱりいやらしい夢を見てたのね むっつりスケベ!』

『よだれ垂れてただけで酷い言いがかり!』

『そうですよハンナ様 ぼっちゃまはむっつりスケベじゃありません!』

『いいぞ。アリサ言ってやれ!』

『ぼっちゃまはアリサをムチで叩くのが好きなむっちりスケベです!』

『違うよ!』



『で、ぼっちゃま 本当はどんな夢を見ていたんですか?』

シアが尋ねる

『え? うーん、それがよく思い出せないんだ』

『その若さでボケるとは哀れね』

『決めつけるの早くない!?』

『ぼっちゃまはお忘れかもしれませんが、ぼっちゃまはいつもアリサをムチで叩いてくれたんですよ』

『ボケた僕に嘘教えるのやめて!』

『ふにゃ~、おやしゅみなさ~い』

『自分で聞いといて寝ちゃうの!?』


こうして坊っちゃまの休日は過ぎていく

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る