第16話ぼっちゃまの休日1

『坊っちゃま起きてください。 坊っちゃま』

『うーん。あとごふ~ん』

『いつまでも駄々をこねないでください。 甘えん坊っちゃま!』

『子ども扱いしないで!』

『失礼しました。赤ん坊っちゃま』

『それ悪化してるよね!?』

今日も屋敷中に主のツッコミが響き渡る


『でも今日は休日だよね。 こんなに早く起きなくても良かったんじゃないの?』

『休日だからと言ってゴロゴロ寝ていてはジブリアニメの坊(ぼう)みたいになってしまいます』

『そのネタ多分伝わらないよ!?』

『詳しくは『坊』で検索してみてくださいね』

『ああ、アリサおはよう。そして説明台詞ありがとう』

『アリサはぼっちゃまがぶくぶく太って、メイドをこき使うようになったとしても一向に構いませんよ』

『僕が構うよ!?』

『そうですよ ぼっちゃまにはシアが健康的な食事を作ってるんですから』

『ああ、シアおはよう』

『ぼっちゃま おは、すみなさ~い』

『寝た!?』


眠りこけるシアを寝台へ運び、ハンナになんかいやらしいと罵倒されながら、シアの作った朝食を食べる。


『食べましたね』

『え?』

『ぼっちゃまには食べた分消化していただきます』

『消化って?』

『ランニングです 屋敷の周りを馬車馬のように走っていただきます』

『僕、馬車に乗る立場だよね!?』


『ご安心くださいぼっちゃま!ぼっちゃまがどうしても走りたくないのであれば、アリサがぼっちゃまの馬になります。 さあ、ムチでアリサを叩いてください!』

『うちにはどうしてこんなメイドしかいないんだ!』


こうして坊っちゃまはメイドに送り出される

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