第一部 本づくりの現場を語る

第2話 ファンタジア文庫について語る

 進行は

 森井巧(ファンタジア文庫/ドラゴンブックス/カドカワBOOKS統括編集長)さん

 有森聡史(ファンタジア文庫編集)さん

のお二人。


 最初に森井さんが言った一言。

「この話は第3回カクヨムミーティングで話した内容と一緒です。第3回カクヨムミーティングに参加した人は初めて聞く振りをしてください」

 ……つまり、使いまわしの話っぽいです。

 第3回カクヨムミーティングに当たって第4回カクヨムミーティングにも当たった人の話を聞かなかった理由がなんとなくわかりました。


 とはいうものの、前回は角川文庫。今回はファンタジア文庫。レーベルごとの特色はあると思います。

 

 森井さんが話をふって、有森さんが話す形で進みます。

 記憶のまま、会話文を作成するとかなりずれてしまうので、ポイントと思った部分を箇条書きでまとめてみます。概ねこういう話だったという認識で受け取っていただけると幸いです。 

 話が前後していたものをテーマごとにまとめるので、実際の時系列とは異なっていることをお知らせします。


・ファンタジア文庫は創刊して29周年の由緒あるレーベル。


・十代の少年を想定した作品を出版している。二十代以上を想定した作品はカドカワBOOKS(旧FUJIMI SHOBO NOVELS)で出版している。


・ファンタジア文庫ではweb小説を3年ほど前から出版するようになった。ファンタジア文庫で出版するからには、過去のファンタジア文庫と比べて遜色ない作品に仕上げるため、web小説の出版が決まったら、どの作家さんにも大幅改稿をしてもらっている。


・ラノベの表紙は白抜き背景に白抜き文字のタイトルの作品がヒットしやすいといわれている。(森井氏は「甘城ブリリアントパーク」を種子島の書店でを見つけて感動した話を熱く語った)


・ファンタジア文庫は600円。しかし、それ以上の価値がある本を作っていると自負している。今は無料ゲームや無料アプリも多い。あえて600円を払ってもらうだけの本を作る必要がある。


・今の若者は既にヒットしていたら買うけれど、ヒットするかどうかわからない作品は買わない。


・メディアミックスしたときにマンガだと10巻くらい欲しいが、小説は2~3巻あれば1クール分の話が作れる。


・書きたいテーマは色々あるかもしれないけれど、ワンアイデアを膨らませた作品を選んでいることが多い。



 次はweb小説についての話をまとめます。

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