第10話

 書き始めるとき、ぼんやり考えることがあります。


 この話でなにを書きたいか。


 シーンを書きたい人もいればキャラクターを書きたい人やひたすら戦闘シーンを書きたい人もいるかもです。


 わたしはシーンやセリフよりも、さきに、全体を通して感じさせるものを書きたいと思っています。


 それは作品によってまちまちかも知れないです。


 もし伝えたいものが漠然としていたら、きっと作品の全体像は漫然とした感じになる気がします。


 何だろう、うまく言えないけど、


 一見不細工なのに、仕草やたたずまい服装などでなんだか美しく見える人間がいますよね。


 そういうものを書きたいんだと思うのです。


 わかりにくい話を書きたいのかも知れないです。


 でも、わかりやすく目的意識のはっきりした話も書きます。

 テーマを複雑にしたくなりますけど。


 善悪だけで物事を割り切ることができない複雑さって好きです。


 たぶん、エルリックサーガなんかの影響かも知れないです。


 ※追記


 でもこういう割り切れなさを描いた作品って、エンターテインメントじゃないですね……。最近それがわかってきました。エンターテインメントでも軽く読ませるものでは無理かもしれないです……。

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