第9話 チンピラ、才能を開花させる!



 傭兵どもヤツらは一直線に私に向かって突撃してくる。



「おいおいおい。アホみたいに突っ込んで来るで……」



 このまま行くと遅からず私は傭兵共ヤツらに取り囲まれる。


 そうなればこっちには不利になる。


 そう考えた私は、自身も向かってくる集団に突っ込んでいく選択肢を選んだ。



「ぅおッ」


「ぅげッ」


「ぐわッ」



 取り敢えず手段に飛び込み、目の前に居た傭兵ヤツに飛び蹴りを入れ、着地後すぐに回し蹴りで二人ほど巻き込みながら吹っ飛ばした。



「おりゃあぁ!」



 傭兵どもむこうも躊躇なく私に斬りかかる。それを寸前で避け、代わりに顔面に正拳突きを叩き込む。



「取り敢えず、よんッ!」



 飛び込んだ先にいた敵は倒したが、次から次へと傭兵どもヤツらは湧いてくる。


 向こうも本気だ。確実に私のタマを狙って来ている。私も手加減している余裕はない。



「死ねぇーッ!」



 大ぶりで長剣ロングソードを振りかざす傭兵に、私は接近し短剣でそれを受ける。



「クッ」


「あまいわッ」



 そのまま体を捻り、傭兵の脳天に踵落かかとおとしを入れた。


 崩れ落ちる傭兵の手から長剣ロングソードを奪い取り、私は短剣ショートソード長剣ロングソードの両方を構えた。



「おりゃッ!」



 そして、再び集団の中に飛び込み、次々と傭兵を斬り伏せていく。


「ぎゃー」


「うわッ」


「ぇがッ」


「ぅお」



 短剣で攻撃を受け流し、長剣で切り倒し、長剣で攻撃を受け止め、短剣でトドメを刺す。



「ちょっと待て、黒髪ヤツの武器は素手の筈だろぉ!?」



 次々と倒されていく傭兵なかまに驚愕の声を上げる傭兵。



「はぁ? 誰がそんなん決めてん」



 短剣をスカートの中に戻した私は、両手で長剣ロングソードを持ち力で傭兵を斬り倒す。



「お、これも借りるでー」



 斬り倒した傭兵から、もう一つ長剣ロングソードを奪い取りそれを片手に持つ。



「あーこれでしっくりくるわ」



 一旦集団から距離を開け、両手に持った二本の長剣ロングソードを何度か構える。



「おい。黒髮コイツは化け物かなにかか!?」



 私の後ろには、気絶したか死んだかわからない傭兵どもが転がっている。


 故に、傭兵の中には戦意喪失し、逃げ出しているものもいる。


 そういった傭兵ふぬけは放って置いて、私は再び集団に突撃した。



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【現在の撃退数】


傭兵 Lv.6 ×1

傭兵 Lv.5 ×2

傭兵 Lv.4 ×6

傭兵 Lv.3 ×2

傭兵 Lv.2 ×4

傭兵 Lv.1 ×3


合計 18人(生死未確認)



【ステータス情報】


【名 前】 カオル=アサヒナ

【年 齢】 17

【職 業】 異世界から来たチンピラ

【レベル】 6

【体 力】 230/250

【魔 力】 140/140

【攻撃力】 150 (+100) 

【防御力】 130

【俊敏性】 140


【スキル】

空手 Lv.8 集団統制 Lv.4 料理 Lv.1 鑑定 Lv.1

アイテムボックス 異世界会話 Lv.1


New!!

剣術 Lv.4 双剣術 Lv.1


【ユニークスキル】

天才肌じゃじゃ馬 非魔法適正ちからづく


【装備】

護身用の短剣ショートソード

初心者用長剣ビギナーズソード

使い古した長剣ロングソード


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