第22話亀裂

ツカサを落ちつかせて眠ってもらった後に僕は出川を探した。


出川は、なかなか見つからずに食堂で勝手に僕は白米を食べていた。


無味の白米は僕には最高である。


甘味が噛むたびに出てくる。


出川が見つかった。


食堂の大型冷凍室で死にそうに凍えていた。


「お前、ご飯だけで旨いのか?」


「あぁ。」


「ツカサは?」


「寝てる。」


出川は、ため息をついた。


「片想いは、苦しいか?」


「まぁな。」


「苦しいなら諦めれば良い。女はたくさんいる。」


出川は、押し黙ってしまった。


「俺は、お前が嫌いだ。無感情、無関心。そんな男がモテるなんてイラつくんだよ!」


僕は、席を立った。


「僕は、君が嫌いにはなれない。たぶん優しいからだ。」


素直な言葉だ。



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