第8話 なんて読むんだよ⁉︎

皆んな大好きですよね?アレですよ、あれ〜?伝わらんわな。カレーです。まぁ、カレーも昨今では本格なのから家庭風、スープカレー、薬膳カレーとか多種多様ですよね。だからこそ話が共有しやすいのかと思います。


お気に入りのカレー屋さんにて。

拘りの強い店長の店で『ウチには分煙なんて意味のわからんものはありません!完全禁煙!』て書いてあったりします。欧風のカレーにハーブを上手くミックスしているメニューが多彩な店で繁盛している。時折、謎の製品を仕入れていて、一時期話題になっていた『お嬢様聖水』もいち早く取り入れていた。店長さん、どこにアンテナ張っとんねん! と言いたくなった。食べ物レポ中に失礼いたしました。

その日、新メニューを発見、

桃皮翼卵カリー?? チキンカレーて付けたしてある。なんて読むの?バイトの女の子に聞くと、


私もなんて読むのか知らないんです。


……そ、そうなん。て、店長さんこれは?


それ?それは鶏のモモ肉、皮餃子、手羽、卵のカレー……ですよ。


は、はぁ。あの読み方は?何故か店長は厨房に戻ってしまった。僕はバイトの女の子や友人と目を合わせたが、誰もが??? な顔をしていた。注文の時はメニューさしてコレっていえばいいのだろう。しかし、店員も知らないのは構わないのか、店長、それとも決めてないのか店長!あれスッキリしない。読み方please‼️

そんな僕の前にカレーが運ばれてきた。大振りの鶏の唐揚げが二つ、鶏皮餃子が一つ、手羽先が一つ、味付き卵が一つ、とわかっていたが凄いボリュームのカレーがやってきた。カレー食べる前に大量の鶏が立ちはだかる……また唐揚げが美味いのよ。ハーブと赤ワインに漬け込んだ独特のコクのある味わい。揚げたてをハフハフと貪り食べていく。そして次の鶏の部位に……まさに鶏一羽喰った気分になりますよ、コレ。で、最後にカレーをたいらげる。これで1100円!安いよ、店長! また来ますね。このカレー、腹減ってる時には最高ですよ。僕の言葉に店長はにやり、と嬉しそうに笑って、ありがとうござました、と頭を下げる。だがようとして彼はメニューの読み方を口にしなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る