マルメルの実

ある錬金術師魔法使いがうんうん唸っていると、そこに、可愛らしい魔物モンスターが通りかかりました

魔物は聞きました

『ねえ、おねえさん、どうかしたの?』

『ああ、困った、困った

なんでこんな事に…』

『ねえ』

『わあ、ビックリした!』

と、錬金術師はようやく、魔物に気づきました

『いや、魔物なんかに、言っても、特になんもならないわよね…』

『ねぇ、ねぇ、教えて』

と、魔物はしっぽをふって、おねだりします

『ち、仕方ないわね、ある秘薬おくすりを作るのに、マルメルの実というのが、必要らしいんだけど、ないかしら?

話によると、ここらへんに、その実がなる木が生えてるらしいけど』

『え、マルメルの実かい?

それなら、ボクんちにいくらでもあるよ』

『え、マジで?』

錬金術師はキョトンとした顔をしました

『うん、なんだ、そんなことかあ

マルメルの実ならボクんちに、一杯あるから、おいでよ』

『え、いいの?』

『うん、人間ひとと話すなんて、久々だから、わくわくするなあ』

と魔物がニコニコしながら、言うと、魔法使いは、

(か、可愛い…!)

と胸が、締め付けられてしまいました

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