忍者時代5

暗闇の中静かに屋敷に忍び寄る怪しい人影にむかい私はクナイを投げた。そしてすぐに近付き仲間に知らせたり、自殺したりするのを防ぐために口に猿ぐつわをかませ手足を拘束した。

「またお前達か・・・。私はこの前会ったと きに次は無いと言ったはずだがそんなに私 に殺されたいのか?」

敵の忍はこちらを睨み付けうぅーと唸って威嚇した。

「そうか、そうかそんなに怒るなよ」

私は満面の笑みを浮かべ敵の忍を担ぎ上げた。

「じっくりこの私が直々に拷問してやるから その時ゆっくり話そうな」

「雪影、そいつの拷問は俺がやる」

「どうしてですか龍さん?」

「お前は毎回やり過ぎなんだよ。拷問し終  わった後の人間全員がお前の言うこと聞く ようにするし絶対駄目だ」

「でも、龍さん使い捨ての忍は多い方がいい ですよ」

「まぁ確かに役に立っているが今回は俺がや る。分かったな?」

「了解、それじゃあ私もう部屋もどって寝る ね。おやすみなさい」

「あぁ、おやすみ雪」

私は久しぶりに早く寝れることにルンルンしながら部屋にもどった。

「よし風呂入りに行くとしようかな」

少し汗をかいたので私は風呂に入ることにした。

「あぁ、いい湯だな。肩こってるし、眠たい しもう最悪だよ。憂さ晴らしに術使っちゃ お。大地よ我が命を受け我に自然の力を分 け与えたまえ」

大地の力をほんの少しだけもらい私は風呂を出て部屋にもどった。そして障子を閉めた瞬間布団に飛び込んだ。

「今日布団干したから何か暖かいしフカフカ だな」

布団を頭まで被り眠りについた。私は眠った後久しぶりにいい夢を見た。

とても小さな女の子にこれまた女の子よりは年上だが幼い男の子が出てきた。その男の子はそっぽを向いている女の子にむかって何度もめげずに話しかけていた。

「ねぇ、雪そろそろ俺と話さないか?」

だが女の子は話すどころか口を開きさえもしなかった。

「あっそうだ。氷でリス作ってあげるから  ちょっと待ってね。水よ俺に力をかしたま え」

さっきまで男の子の方さえも見なかった女の子が魔法を使うと言った瞬間からずっとその男の子の方を見ていた。そして男の子はみるみるうちにとても可愛らしい氷のリスを作り、女の子にそれを差し出した。

「これ雪にあげるな」

「ありがとう。でも雪は火の能力者なので  触ったらせっかくのリスちゃんが溶けちゃ いますよ?」

「大丈夫溶けない氷で作ってあるから気にす るな」

女の子は嬉しそうな顔して男の子からリスをもらった。そして私はそこで目を覚ました。

「何か懐かしいな・・・」

そして私はどこか懐かしいという不思議な感覚になった。

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