第7話 奇跡をおこす

ーかなえ宅ー


一緒にゴロゴロしていた

ただゴロゴロしていただけだったけど幸せ


ボーっとする頭で考えていた。

本業はあるけれどバーテンダーということ。

バンドマンだということ。

夜の街に住んでいるということ。

住む世界が違う。そうわかっていた。

でも一緒にいればいるほど離れたくなくなって


「私、エン君を独り占めしたいです。」

告白なんてしたことがなかったかなえの精一杯の本気の告白。

今まで29年間なんとなくでしか生きてなかった。

エンくんの答えは

「いいよ。」


「恋人って事でいいんですか?」

「違うんですか?」


一目ぼれから始まって、お互い何にも知らない状態で付き合えることに


告白をオーケーしてもらえるなんて夢にも思わなかったから事後報告が多かった。

年齢もこの時初めて言ったと思う。

「まさかの年上!」

って笑って言ってくれたエンくん


かなえには持病があり、

持病の話をしたときエンくんは

「それが今俺たちが付き合う上で問題になるの?」

って言ってくれました。


ネガティブだけど、ポジティブになる努力するからって伝えたときも


「単位習得中か」

と言ってくれました。

考え付きもしない返しをしてくれる、素敵な人と恋人になれたんだなって思ったよ。

エンくんが寝ている間知り合いのお連れ様に電話

「奇跡がおきた!!!!!!!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る